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沖田総司side



僕は香耶さんと恋仲になった。



本当は、試しに付き合ってみよう、みたいなあいまいな言い方で丸め込んで(脅して)是と言わせたんだけど。

でもこれでいいんだ。
香耶さんだって心底嫌そうではなかったし。
脈がまるでないわけではなかった、と思う。

そのうちちゃんと好きになってもらうよ。がんばるから。


事を急いたのは、僕も香耶さんも、いつ命を落とすか分からない環境にいるから。
そのうえ香耶さんは自ら進んで死地に身を投じているところもある。


だから知ってて欲しかった。
ここに、貴女のことを死ぬほど心配する男がいるってこと。


僕は、貴女が戦場に立つのも、人を斬るのも心配でたまらない。
貴女が熱を出せば僕は眠れなくなる。
貴女が怪我をすれば僕の心臓は止まりそうになる。
本当は屯所の奥でただじっとしててほしい。


でも香耶さんには香耶さんの信念があって、進む道がある。
僕には僕の、新選組で生きる道があるように。

だから、貴女の望みは全部諦めて僕についてきて、なんて言えなかった。
望むように生きる、香耶さんにはそれが似合うから。



でも覚えておいて。
香耶さん、僕は貴女が好きだよ。

貴女の事は僕が守る。
だから、お願いだから自分のことをもっと大切にして。

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