「とりあえず、お前ら明日の早朝またここに集合な。
アカデミー逆戻りしたくねえなら何が起こっても文句は言わずに明日の準備でもしてろよ」

じゃ、と
それだけ言って奈良シカク上忍はその場から姿を消した。

「おおっ・・!?消えた・・」
「今のは瞬身の術よ・・本当、実技以外はわかんないのねー、術一覧、教科書に載ってたじゃない」
「うううっせぇ!」

キノ・・と言ったか、そのくのいちに馬鹿にされた・・。
実際テストとか頭使うもんは俺には向いてねえ・・・アカデミー卒業試験が実技じゃなかったら今頃俺はここにすら来れてねえ。
それ程までに、俺はペーパーテストが大の苦手なんだ。

「明日、か・・俺達の力を見極める、みたいなことあの人は言ってたよな」

ナガレがふむ、と考えるそぶりを見せた。
俺達を試す、ってことは何をするんだろうか・・確か、何が起こっても文句言うなって・・。
さっ、とロウゼキの顔色が青ざめた。

「ま・・・まままさか、ペーパーテスト・・とかじゃねえよな・・」
「しっ、知らないわよ!あの人なにも言わないで言っちゃったじゃない!」

はあ、と三人してため息・・そして不安が一気に広がる。ここまできてペーパーテストとかやられたら、勉強ドベの俺は確実に落ちる・・!
冗談じゃない、俺は火影みてえに立派な忍になりたいんだ、こんなところで壁にぶちあたれるかよ・・!

「・・明日は、実技試験だな・・」
「えっ、ロウゼキ何でわかるの・・?」
「・・そうでも信じなきゃお前の取り柄活かせないもんな」
「ぐっ」

ナガレの的確なツッコミに思わず閉口する。

「そっ、そうだよ何か文句あっか!俺は手足ぐれえしかどうせ役に立たねえよ!」

ふん、と恥ずかしそうにロウゼキは二人から顔を背けた。
・・明日、俺達の力試しをするってか・・上等だあ!
あの頼りなさげな上忍、見てろよ・・!
からかった分こてんぱんにしてやる!

「その力試しがペーパーテストじゃなければいいけどね」

キノの一言はほぼとどめのようにグサッと刺さった・・。




あんたと戦う!





(畜生ー、明日見てやがれ!)





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