「おい、貴様」
「ん?」
「どこに行こうとしている」
「あ、ミザエル、さん」

アリトと遊馬は私のことなんか忘れて、デュエルに没頭していたので、しょうがなく一人で帰ることにした。すると道中、後ろから突き刺さるような声色で話しかけられた。振り向くと、不機嫌そうなミザエルさんが立っているではないか。アリトから色々聞いてはいたが、話すのは今回が初めてだ。なんか今日緊張すること多過ぎ。胃が痛いよ!

「どこって…家だけど?」
「タメ口か」
「……家です」
「ふん、家は此方の道だ」
「な…に?」

嘘だろ。朝覚えた筈だ。あれか、アリトのせいか。
アリトに全ての責任を被せていると、ミザエルさんが歩き始めたので慌ててついて行く。身体が勝手に本能的に動いてしまった。だが、ちらりと私を見ただけでミザエルさんは何も言ってこなかったので、多分問題はないのだろう。

「ありがとうございます!」
「…○○」
「はい?」
「何かあれば言え。助けてやらんこともない」

ツ、ツンデレキターー!

130601



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