愛故のお仕置き

▽R16


獄寺の目の前には、怯えた表情の少女が一人座り込んでいた。手首は手錠をつけられ、自由は奪われている。なぜ、こうなったのかは数十分前の出来事が原因だ。

いつもは獄寺とハルは一緒に帰るのだが、獄寺がハルの学校まで迎えに行っていた。しかし今日はハルが並盛中まで来て獄寺が来るのを待っていたのだ。獄寺はこれ以上ライバルを増やしたくないため、ハルには学校には絶対来るなと言っていた。しかしハルはそんなことを忘れて来てしまったのだ。他校生のハルは正門で男子達にあっという間に囲まれ、質問攻めにあっていた。獄寺は急いでハルの元に駆け寄り腕を掴んだ後、走った。途中まで追いかけてくる男はいたが、その男たちも5分も経てば息を切らして走るのを止めた。

「あ、の…獄寺さん。迷惑、でしたよね?ハル…、約束…」
「ちょっと、来い」

そう言って獄寺はハルの腕を引っ張って、どこかへ連れて行った。そして目的の場所へ着くと手錠をして、ハルの自由を奪ったのだ。ハルが獄寺の顔を見ると、怒りに満ちた表情でハルを見下ろしていた。ハルは何ともいえない恐怖を感じた。冷たく鋭い瞳で自分を見る獄寺が怖かった。

「ご、くでら…さんっ。ごめん、な、さい…ごめ、んなさい」
「約束したよな?忘れたのか?忘れたわけじゃねえよな、謝るってことはよ」
「ごめんな、さい…っ」

ハルは謝り続けた。獄寺はチッと舌打ちをすると、ハルを押し倒して無理やり口付けた。あまりにも激しいキスに息ができずに、抵抗するが男の力に敵うはずもない。やっと解放してくれたかと思えば、また唇を重ねてくる。しかも今度は舌もいれてきた。ハルは涙目で訴えた。しかし獄寺はダメだと言って今度はハルの服を脱がし始めた。
優しく胸をもみ始めるが、ハルがその快感に慣れ始めると胸の突起を強めにつねった。痛みに身をよじると獄寺は薄く笑い、その突起を口に含んだ。軽く舌で舐めあげればハルは甘い声を出す。獄寺はハルのその声を聞くと満足そうに笑った。そして、今度は下半身に手を伸ばした。そして小さく呟く。

「ハル、俺が仕置きをしてるのはお前を愛してるからだって分かってんのか?」

しかし、そのあまりにも小さすぎる呟きはハルの耳には届かなかった。


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