▽春歌視点


四ノ宮さんが翔ちゃんと呼んだときに、翔くんはすごく反抗するけど嬉しそうな顔をしているのを私は知っている。何だかんだ言ってもあの二人はとても仲良しで…、少し羨ましい。私もあんな風に翔くんと話をしたいと思うけど、実際話そうとすると上手く言葉が出てこない。そんな私を見て翔くんは心配して、優しくしてくれた。そんな翔くんがすごくかっこよく見えた。

けれど今私の膝をまくら代わりにして寝ている翔くんは、とても可愛い。長い睫毛に綺麗な金髪が風で時々さらさらと揺れる。ついそのサラサラな髪を撫でると、翔くんはゆっくりと瞼を開けた。そして私に優しく笑いかけてくれた。

「…翔くんの笑顔、とても可愛いです」
「はあ?俺より春歌の方が可愛いに決まってる」
「私は可愛くないです…」

私がそう言うと翔くんは私の頬を思い切り抓って、怒った。「俺が可愛いって言ってんだから自信持て」、そう言ってくれた。私は嬉しくて、つい頬が緩んでしまう。すると翔くんは満足そうに頷いて「その笑顔いいじゃん」と言ってくれた。


幸せです、ありがとう。
title by 宇宙


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