やっぱり入ファミリー試験って、俺も入んのかよ!!

ある日の朝、登校中の屋上でリボーンと獄寺は話していた。
「リボーンさん、本当にあいつをファミリーに入れるつもりですか?それに、銀時も」
「つもりじゃなくてもう入ってるぞ。俺が決めた」
「な!考え直してくださいリボーンさん!!俺はあんな無礼な奴を入れるのは反対です!!」
そう獄寺が反論するが、リボーンは寝ていて聞き入れてもらえなかった。




「う〜…」
「大丈夫?銀」
「おー…」
「全然大丈夫じゃねーだろ、銀時」
ツナや山本から言われて俺は自分の体調を考える。朝起きた時から頭がガンガンしている。
それに、寒気もしている。吐き気もついでのようについてくる。
風邪だろうと油断していた。ふらふらと視界が定まらず、それがさらに吐き気を増加させる。
「あー…大丈夫だから…」
大丈夫ジャナイケド。ここにきてから急に体が弱くなった。どうやら生まれ方が悪かったらしいが、それは大した問題じゃないだろう。とりあえずこれ以上悪くならないよう寝ようと思いました。アレ、作文?



昼休みまで寝ていた俺は、ツナに起こされた。暴走しかけている獄寺を止めるとのこと。おそらく手伝えってことだろう。しゃーねーな。
「試験は簡単だ。とにかく攻撃をかわせ」
なんだかぼーっとしている間に話が進んでいた。
「んじゃ、はじめっぞ」
リボーンがナイフを投げ出す。あぶねーな、当たったらどうすんだ。
「何してやがる銀時。おめーもやるんだぞ」
…は?何言ってやがんだこいつ。ふざけんな、なんで俺が。
「そりゃおめーも育てねーと意味ねーからな」
はぁ、しかたねぇ、いっちょやるか!
俺は次々に投げられてくるナイフを避ける。
ボウガンを撃ったリボーンとロケットランチャーをぶっ放したランボの攻撃を避けると、ぐらりと、視界が揺れた。
足に力が入らない。
まずい、殺られる…!
そう思った瞬間、ふわりと体が浮いた。目を開けてみると、山本がいわゆるお姫様抱っこというやつで俺を運んでいた。
少し時間が経ち、入ファミリー試験は終わったようだ。
俺は上体を起こし、山本に礼を言おうとした。が、それは無理だった。熱があまりにも高くて、起き上がることすらできなかったのだ。
「や、まも…と…悪い、な…。ありが、と、助かった…」
「ん?気にすんなって!」
全く違うのだけれど、そう言って笑う姿が、酷く土方に似ていた。
熱で頭が回らなかったのもあるが、あいつに長らく会ってないせいで俺のタガは簡単に外れた。
近づいて俺の額に自分の額を当て、熱を計っていた山本の襟を掴み、引き寄せて唇と唇を重ねた。
「っ!?な、銀時!!」
「…あ、ごめん。間違えた…」
山本が口を無理やり離し、俺のことをじっと見る。多分相当ポヤポヤしてんだろうな、などと他人事に考えながら俺は眠りについた。

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