あー獄寺君ですか…

「起きろつなぁ…」
ぼうっとした頭でツナを起こす動作を行う。仕方ねーだろ低血圧なんだよ。
「んー?ぎん…?おはよー」
「きょうてんこうせいがくるんだってさ…」
「へぇーそーなんだー」
「おー…」
「がっこういかなくちゃ…」
「うん…」
俺達兄弟は見ての通り朝が弱い。
寝起きはどちらも言葉が幼くなり、年相応、と言うにはあまりにも幼いそれに、リボーンには幾度となく驚かれた。
「朝ごはん、かあさんがちゅくったから…ちゅくった、あれ?ちゅく…んん??作ったから、早く食って行こうぜー」
「んー」
ツナはだいぶ覚醒しているようだ。俺は何度も作ったで噛みまくる。恥ずい。
とりあえず朝食って学校に遅刻せず着いた。恭弥からの制裁も、今のところない。



「イタリアに留学していた、転入生の獄寺隼人君だ」
どこからかカッコイイだの帰国子女だのと女子の黄色い声が。やっぱ生獄寺はカッケーな。
いやいやいや、違う違う。そういう意味じゃなくて。てか、獄寺より土方のがかっこいいし!
と思いハッとなる。自分の顔に熱が集まるのが分かった。畜生。
と思っていると、俺の斜め前にいるツナの机が蹴飛ばされた。
あー、そういやそうだったわ。序盤から結構忠犬だったから、こんなの忘れてたけど、獄寺って最初ツナを敵対視?してたんだよなー。
まぁ、この辺の話はそんな俺必要ないし。

「ねむ…」

なんだか頭がぼーっとして、俺は眠りについた。

ー放課後ー
一時間目からずっと寝てたみたいだ。何度か教師に起こされたけど。
そのおかげで腹は限界だ。弁当…。
ドガァン!ドガァン!と音が聞こえる。激しいなおい。そこに一つの銃声。
死ぬ気弾打たれたか。それでも俺は弁当を食べ続ける。どーせあとちょっとだろ。
『御見逸れしました!!!』
声デケェよ馬鹿。マジでうるせぇ。

「銀ー?まだ寝てるの…って起きてる」
ツナが教室に入ってくる。それに獄寺もついてきて。
「おー、大変だったみたいだなーツナ」
そう言って笑うと、獄寺に睨まれた。おお怖い怖い。
「十代目、なんですかあのヤロー。十代目に偉そうな口ききやがって、果たしていいっすか」
「だっ、ダメだよ獄寺君!あの人は沢田銀時っていって、俺の双子の兄なの!」
「双子…?そ、そうか、十代目の…。わ、悪かったな」
「別にいーけど、お前、弁当いる?はいんねぇ」
「え?あ、あぁ」
ともあれ、獄寺とはあまり難なく友好関係を築けそうだ。


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