*夢*
『父さん!母さん!』
『うっ…お前のせいだ。お前がおしゃぶりなんて手に入れなければ……!((ガハッ』
『父……さん?』
『あんたなんて“拾わなければ”よかった……!この疫病神!!!!((ドサッ』
息も絶え絶えで言った最期の言葉は生きている時よりも強固な呪いとなって僕を縛り付ける。
『母、さん……?拾ったって…嘘だ……。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ━━━━!!!!!!!!』
* * *
『……!((ガバッ』
マ「あぁフィオレ。起きたんだね。……ってフィオレ!すごい汗だよ!?」
『……何でも、ない((ハァハァ』
冷たい汗が後から後から吹き出す。
おしゃぶりの力を使ったのはあのとき以来だからか……。
まったく……嫌な、夢を見た。
暫くすると徐々に汗も引いてきた。
『もう大丈夫だ。心配ない』
マ「本当かい?」
『あぁ』
そして気づく。
今いる場所がさっきいたところとは違うことに。
ということは……
『……誰かが運んでくれたのか?』
マ「あぁそれは……「う゛お゛ぉい!!!!起きたのかぁ!!!」来たね」
『そんなに大声を出さなくても聞こえている』
ス「う゛……そ、それにしてもお前冷たいなぁ!!!!ちゃんと食ってんのかぁ?」
『食べて((グーッ』
ス「ないんだなぁ((呆」
くそっ。
何故こんな時になる!僕の腹!!
ル「まぁ!それじゃご飯にしましょう!!」
『……オカマ?』
ル「んもう!違うわよ!私は乙女よ!お・と・め
」
『…………((引き』
ル「ちょっと引かないで頂戴!!ご飯作らないわよ!?」
『それは困る。僕はここ一週間何も口にしてないんだ』
まぁ、強いて言えば水を飲んでいるが。
ス「う゛お゛ぉい!!!!一週間も食ってないのかぁ!!?」
『そうだが……何か問題あるか?』
ス「ありすぎだぁ!!!!」
ル「まぁ大変!速攻で作るわ!!!」
オカマはもうダッシュでキッチンらしきところへ向かっていった。
途中誰かを吹き飛ばしたようだけど……。
僕は見ていない。
顔面凶器など見てはいないんだ。
10輪 : 一週間