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「コンドーム貸して。」
「えー、なんで?」
「俺がるいのに付けてあげるんだよ。」
航はそう言って、俺に向かって手を伸ばしてきた。
部屋に帰るなりせっせと航の服を脱がしてしまった俺は、相当航との行為に病み付きになってしまっているらしい。航にももっと病み付きになってほしい。
航にコンドームを手渡すと、慣れない手つきで俺のモノにコンドームをかぶせてきた。やんわりと触れてくる航の手が少しこそばくて、照れくさい。
「コンドームつけれた。」
「ありがと。」
自慢気に言ってきた航がすげえ可愛い。たまらずその身体を抱き寄せて、チュ、とキスをする。
十分に解した航の尻の穴に、後ろから手を伸ばしてクチュクチュ、とまた指を入れる。
航の舌に自分の舌を絡ませながら2本の指を出し入れすると、航は「ぁっ」と小さな声でとても色っぽい声を漏らすから、俺はどんどん興奮した。
唇を離して、近距離で航のことを見つめ、お互いの唾液で濡れたぷくりとした航の唇や、ほんのりと赤く染まった頬に、うっすらと開かれた目をまじまじと観察するように眺める。
すると航は恥ずかしいのか、顔を隠すように俺の首筋に顔を寄せてきた。可愛い。…というか、愛しすぎる。
「…まだ入れねえの?」
そして航は、小声でそう問いかけてくる。
どうしよう、とても可愛くて、俺はそんな可愛い航にいじわるをしたくなってくる。
「入れるよ?」
そうは言ってみるけど、俺は航の尻穴の入り口に自分のものを当てがって、クルクルと円を描くように触れるだけ。すると航の尻穴は、ヒクヒクと俺のものを中へと促すように動いている。
航の身体を優しくベッドに寝かして、航に覆いかぶさるように航の顔の隣に腕をついて、今度は先っぽをちょっとだけ入れてみた。
すると、キュウキュウ、と数秒おきに締め付けてくる。
航の表情を窺いながらそんなことをしていると、航は唇を噛み締めて、ジロリと俺を睨みつけてきた。
「はやくっ」
「んー?」
その続きが聞きたいな、と思って、にっこりと笑いながら浅く出し入れをしていると、航は恥ずかしそうにしながら、しかし悔しそうに口を開いた。
「はやく入れろよっ」
密かに期待していたその言葉を聞けたから、俺はとてもテンションが高まり、ゆっくり航の中へ挿入する。
「ぁあ…っ。」
気持ち良さそうな声を漏らす航に、チュ、とまたキスをする。
全部中に入れ、もっと奥へ、と航の尻にグッと腰をくっ付けて、グイ、グイと奥を突くように動かすと、航は「あぁ!!だめ!!」と俺の首に腕を回してしがみついてきた。
航の顔を腕で覆うように両腕を航の顔の隣について、航の首筋に舌を這わせながら、ゆっくりゆっくり出し入れすると、航は俺の耳元で「ぁぁ…っきもちぃ」と声を漏らす。
俺はそんな航の首筋にキスマークをつけまくり、残ってゆくその跡に満足しながら腰を動かした。
俺が突くことで、声を漏らしながら揺れる航を見るのが好きだ。
「航、きもちい?」
「きもちぃ…っ!ぁあっ!」
返ってくる航の返事にテンションが高まる。すると、もっと早く突いてしまう。自分にも徐々にとてつもない快感が襲ってきて、余裕が無くなる。
航の尻に向って激しく腰を打ち付けていると、ぱんぱん、という肌が触れ合う音と、グチュグチュ、というヤラシイ音が聞こえる中、俺は航の喘ぎ声だけに夢中になる。
「あぁ!!だめっ!!あぁっ!!」
そんな航の声とともにキュウっと中を締め付けられて、最大の快感が襲ってくるから、俺自身も「あぁっ、すげえきもちぃっ」と思わず声が溢れる中、とうとう航の尻に打ち付けながら、俺はコンドームの中に精液をぶちまけた。
お互いの荒い呼吸が響く空間で、航はうっすらと開いた目で俺を見る。
ゆったりとした動きで腕を伸ばした航に顔を引き寄せられ、航は俺にチュッと触れるだけのキスをした。
「俺が、さ、」
息が切れ切れの中、口を開いた航の声に、「ん?」と耳を傾ける。
「俺が、こんなにるいのこと、分かりやすく愛してんのに、なにが不満なわけ?……あ、ちがう。不安か。」
その航からの問いかけに、あ、と気付く。
やはり航は、仁からなにか聞いたんだ。
「結構、俺もイタイくらい、るいのこと好きなんだけどなー…。」
「……でも、それがいつまでも続くとは限んねえだろ?いつか俺のこと嫌になるかもしんねえじゃん…。」
「じゃあその時悩んだらいいじゃん?言っとくけど、俺結構るいに依存してるから、俺のこと嫌にさせる方が大変だと思うけど。」
「…ほんと?」
「うん、ほんと。でもまあ俺のことを思って悩むのは大いに結構だよ。ただ、るいが不安になってると俺がいい気になんねえからそこは気を付けて?」
「…不安になんかなってないよ。」
「はあ〜?生徒会室で頭抱えてたのはどこのどいつだ?」
「……航が可愛すぎて誰かに取られたらやだなーって。」
「俺のこと可愛いとか言うのおめえくらいだわ!!」
「そっか、よかった。」
安心したようにふっと笑いかけて、俺はまた航の首筋に舌を這わせる。鎖骨、乳首、徐々に下へ向かっていく俺の動作に、航は待ったをかけた。
「まだヤる気だな?」
「もう疲れちゃった?」
「その聞き方はずるい。まるで俺が体力ねえ奴みたいな!俺体力あるから!」
「だよな。」
航ににっこりと笑いかけて、コンドームを付け替える。
「……このえっち大好き野郎め。」
「好きな人とのえっちを嫌いな人はきっといないよ。」
「……うまいこと返しやがって。」
「航は俺とのえっち嫌?」
「嫌なら1回目から拒否ってる。」
つまり嫌じゃないってことだ。
航からの返答が嬉しい。
また航に手を伸ばして、身体を引き寄せる。航の腹に両腕を巻きつけ、椅子に座るように俺の太ももに航を座らせる。
うなじに舌を這わせ、首筋、肩、背中、じっくりじっくり、航の素肌に舌を這わせる。
「うう…、こしょべえ。るい俺の身体舐めすぎ…。」
航はそう言って、ぶるりと身体を震わせた。そんな航の股間に手を伸ばして、航のものを握り込む。ゆるゆると上下に扱きながら、もう片方の手では航の乳首をクルクルと円を描くように撫でたり摘んだりする。
「はぁ…ん…っ…いつまで続くの…?」
航はそう、色っぽい声を漏らしながら、俺に問いかけてくる。
耳の裏から下へ、わざとらしくぺちゃぺちゃと音を立てながら舐めて、吸って、『ズズッ』と大きな音を立てて吸い上げたら、航は「ふはっ」と笑った。
「いつまで舐めんの?なんか硬いのがずっと俺の尻に挟まってんだけど。」
「うん。わざと。」
舐めて、愛撫して、航の全身を味わうのもまた、俺にとって最高のひとときだ。
「…また入れてほしくなってきた?」
「…うわ、おまえ悪どいな。」
俺は航の尻の割れ目に、新しいコンドームを付けた自分のものを、ヌルリ、ヌルリと擦り付けた。
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