春川 絢斗 [ 21/163 ]

りとが雄飛繋がりで絢斗と遭遇する話なども読みたいです。切ない片思い中のりとが航とヤりたいと公言して憚らない絢斗にどんな反応をするのか気になります! より

◇ 登場人物
S&E:春川 絢斗 / 矢田 りと / 宇野 雄飛


注意!本編には関係のない
もしものお話としてお読みください。



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「やっぱ航先輩とヤりてえなぁ…」


相変わらず絢斗は航先輩が一番の理想のタイプらしく、度々そんなことを言っているのを耳にする。


「お前まだそんなこと言ってんの?他に誰かいねーのかよ。」

「今んとこ俺好みのバカで生意気そうな顔の男がぶっちぎりで航先輩なんだよ。」

「バカで生意気そうな顔の男…ねぇ。…あ、」


絢斗の発言を聞いた俺は、そこでふとある人物の顔が思い浮かんだ。


生意気そうな顔、って言ったら、あいつは航先輩より遥かに生意気そうな顔じゃねえか。

バカではないけど。
いや寧ろ賢いと思うけど。


「いるいる。いるわ。生意気そうな顔の男。おまけに顔は上の上。」

「は!?まじ?よし今度会わせろ。」

「あーぜってーめんどくさがるから無理だと思う。」

「おいなんだよそいつ生意気だな!まじで会ってみてえわ!呼び出せ!!!」

「飯くらいは奢んねえと絶対来ねーぞ。」

「余裕。ラブホ代も奢る。」


……いやいや。
そういう話はさておきだな。





次の休日、飯奢ることであっさり釣られた男、矢田 りとは俺たちの前に現れた。


「よお。」


両手をポケットに突っ込み、かったるそうに歩いているその姿は、一見矢田先輩の弟とは分からないだろう。


ちなみにりとが矢田先輩の弟だと言うことは絢斗には言っていなかったりする。

絢斗矢田先輩のこと嫌ってるから、なんとなく。


「おう。いきなり呼んで悪かったな。」

「それな。」


………『それな。』って。

そこは『べつに。』とか言えよ。

と思いながらも隣に立つ絢斗を紹介しようとしたところで絢斗に視線を向けると、絢斗は目を見開いて口に手を当てて、りとの姿をこれでもかというほど見つめていた。


「…やっべ、えっ、ちょっ雄飛いつのまにこんな人と知り合ってたわけ!?はじめまして!俺こいつの友人の春川 絢斗って言います!」

「……あー。どうも。」


うわ。ウザそう。

りとに一歩近付いた絢斗に、りとは一歩後ずさった。


「えっと、名前なんだっけ!?」


グイグイりとに話しかける絢斗に、りとは無言でうざったそうに俺に視線を向けてきた。


「矢田 りとな。まあ名前で分かると思うけど矢田先輩の「りとか!オッケー、りとな!りと!」…おいおい聞けよ。」


絢斗は俺の話も聞かず、りとの手を取って進んで握手をした。


「絢斗って呼んでな?よろしく〜。」


しかしそう言いながら握手をした手を上下に揺らしている絢斗の手を、りとは思いっきり振り払い、俺に視線を向けて問いかけてきた。


「え、なにこいつ、雄飛のダチ?」

「いや人の話聞けよ。そうだっつってんじゃん。」

「テンションたっけー、うっぜー」


って初対面の人相手にいきなりこれかよ。

な?言っただろ?生意気だって。

という目で俺は絢斗に視線を向けた時、俺は絢斗の今のその表情を見て、絢斗の心情を悟った。

ちなみにその表情とは、絢斗が猫被る時に浮かべる愛想たっぷり満面の笑みだ。


「えー、そんなこと言うなよぉ〜。あ、飯奢るから店行こうぜ!あ、雄飛帰っていいぞ。」


いやいやいや。

俺は邪魔者ってか?


どうやらりとを気に入ってしまったらしい絢斗は、りとを見て目をハートにしている。


が、りとはそんな絢斗に完全に引いている。


「帰っていいか?」

「あー…まあ…飯行こうや。」

「お前の奢りな。」

「えっりと俺が奢るから!」

「お前馴れ馴れしいんだよ。」

「え〜!そんなこと言わずに!」


その後、結局3人で飯を食いに行った俺たちだが、りとはいちいちうざったそうな目で絢斗のことを見ていたが、絢斗はそれでもりとにデレデレしていたのだった。


…それから、りとが矢田先輩の弟だということは、言えず終いである。


おわり


リクエストありがとうございましたー!絢斗とりとが対面するおはなしを書いてみました。

今後のおはなしで、この2人が出会うことがあるかは分かりませんが、出会ったら多分こんな感じです(∩´ω`∩)

航とヤリたがる絢斗を見たりとの反応は書けませんでしたがこれにてお許しを…!



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