むぅ [ 19/163 ]
むぅちゃん視点がまた読みたくて毎日投票してます(笑)!すみません(´O`)!!! より
なぜ謝るのですか〜〜゚(゚`ω´ ゚)゚
投票ありがとうございます!笑
◇ 登場人物
猫ちゃんに首輪:むぅ / ハル
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オレは、名もなき野良猫だった。
良い天気の日に、日当たりの良いところを求めてやってきた場所がとても心地良く、オレはそこに住み着いた。
少し離れた場所からは、少年たちの明るい声が聞こえるが、この場所はとても静かだ。
クワッと欠伸をして、オレは居心地が良いそこで、昼寝をするのがとても好きになった。
「おやおやおや?かわい子ちゃん発見!」
名もなき野良猫だったオレに、初めて近付いて来たのは、まだ少しあどけなさの残る少年だ。彼の名前はハル。
この少年こそ、オレを『むぅ』と名付けた少年だ。
ハルは、「おいでおいで〜」とオレを手招きしてきた。
でもオレは、昼寝の邪魔をされ、ハルがとても鬱陶しかった。
少し奥の方へ移動して、再び昼寝を再開させようと丸くなる。
するとハルは、そんなオレを黙って観察するように眺めはじめた。
「ふふ。かわいいねぇ。」
目を閉じると、オレの方へ忍び寄ってくる気配を感じる。そして、オレの側にハルが座った。
なでなで、と背中を撫でてきた。
とても気持ち良かった。
オレはその日、とても居心地の良い気分で昼寝をした。
気付けば側にいたハルも、目を閉じて眠っていた。するりとハルのお腹に身体を寄せると、暖かくて居心地が良い。
オレは、ハルのお腹にくっついて、また眠った。
次に目を覚ますと、ハルの姿は無かった。
オレは、少し寂しく感じた。
ハル、また来るといいな。
オレはそんな気持ちで、この居心地が良いここで時を過ごす。
そして翌日、ハルはまた来てくれた。
「むぅちゃんおいで〜。」
その時にはもう、ハルはオレのことを『むぅちゃん』って呼んでいた。
「昨日寮帰ってから名前どうしようかってすっげー悩んだんだよねー。でもむぅちゃん最初俺のこと見たときなんかむっとしてたから、むぅちゃんな!」
ハルは明るい笑顔でオレにそう語りかけた。
「にゃー」
オレの名前はむぅ。
ハルが呼ぶその名前に反応すれば、ハルは今までで一番嬉しそうな表情で笑った。
「おぉ!むぅちゃんお返事できて良い子!!!よしよしこっちおいで!!!」
でもオレは、そろそろ昼寝がしたくて、うるさいハルからそっぽ向いて、奥の方へ移動し、丸くなった。
「あらら。むぅちゃんこっちおいでって。」
ハルは数メートル先でしゃがんでオレの様子を伺っている。
でもまた、気付けばハルは、オレの側に忍び寄って座っていた。
ハルの側は暖かくて、今日も心地良く昼寝をすることができた。
「むぅちゃん、また明日も来るからね。」
そう言ってから帰って行くハルは、その言葉通り、毎日オレのところにやって来た。
今ではすっかり、オレとハルはトモダチである。
おわり
むぅと晴の出会った頃のおはなしでした!
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