22話
「お、アクリじゃねぇか、お前も聞けよ、さっきサンジのやつが……」
『………何でだ?』
「?何が」
唐突に切り出した俺にコックが首をかしげた。
『何でオールブルーがないなんて思うんだ?』
そうつげる俺にコックは笑った。
「そりゃぁ、誰も見つけられてないからだろぅ、そんなもの存在していたらとっくに誰かが見つけてるはずだろ?なんだ、アクリお前も信じてんのか?あんなもんは眉唾だ、信じるだけ損だぜ?」
そう言って笑うコックに俺はスッと目を細める。
『なんでそんな事が言えるんだ?あんたは、世界をすべて見てきたのか?』
「い、いや、見てないけど…」
『じゃぁ、何でそんなことが言えるんだ?もしかしたら、グランドラインにあるかもしれないじゃないか。』
いい募る俺にコックは口を開く。
「それなら、赤足の頃にオーナーが見つけてるは 『じいちゃんだって全部のグランドラインの島々をめぐった訳じゃないはずだ。なのにないなんて決めつけるべきじゃないんじゃないか?誰も知らないってことは誰も見つけられてないってだけかもしれないだろう?だったら、探してみる価値だってある。本当かどうかなんて探してみなきゃわからないもんだろ。』
そういい募る俺にコックは押し黙った。
『………大人がやっちゃいけないのは子供の夢をそうやって最初から否定することじゃないのか?』
「………………」
俺の言葉になにも返せず気まずそうに黙り混んだコック達をそのままにカートを任せると告げると俺はきびすを返しそのまま扉から出ていった。
22話