それ俺のスタンドです | ナノ
本心がのぞく


「ほれどうした!そんな動きでは出会い頭に腹ァかっ捌かれるぞ!」
『ハイッ!』
「スタープラチナッ!」
『その拳全て弾いて落とす!』

「かれこれ1時間……か」
「フルパワーで無いにしろよく耐えられますね彼女。日に日にジョースター家に追い付いていく」
「遠回しに体力化け物と言っているような」
「いえそんなまさか」




「………よし!今日はここまでじゃな」
『ありが………とう……ございまし、た………』ビタァーン
「へばってんじゃあねえぜ」
『ゆかつめたい』
(無言でスタープラチナを出現させる)
『スターさん!!』ガバァ
「よし元気だな」

「いやあ、久々にこんなに運動するとはのう」
「お疲れさまですなジョースターさん。どうです、指導のほどは」
「日本人女性としては筋は良い方じゃな。しかし体力だけ鍛えるのも限界があろう」
「スタンドはスタンドでしか倒せない……いくら体を鍛えようとも、スタンドも成長しなければ意味はないですからね」
「前に渡した筋トレも地道に続けてくれとるし、そろそろ次の段階に入っても良いかもしれんな」





『スターさん、好みのタイプってどんなのですか?私は………筋骨隆々の髪をなびかせた古代ローマ戦士のような……』
(承太郎、スタプラ、秋本の順に座って水分補給をしている)
「………」
『そういえばこの間見たアクション映画が面白くてですね、ブルース・リーの新作で』
「おい」
『どうかした?』

「何度も言っていると思うが……スタンドというのは超能力の具現であると共に、本体自身でもある。尤も制御できていればの話だがな」
『ああ、うん。承太郎に教えてもらったね』
「スタープラチナはおれ自身でもある。この意味、わかるな」
『……ごめん。まださ、実感が湧かなくて』
(音もなくネイビィ・ソードが現れる)
『彼、ようやく100パーセント私の意思で出てきてくれるようになってさ。怪我したらもう一方も傷つくし、切り替えればソードの視覚でものを見られる。今まで私のすぐそばにいたってことも頭では分かっている』
「………」

『でも、私には彼が突然私の家に転がり込んできた居直り強盗みたいなものにしか思えない』
「片割れにずいぶんな言い草だな」
『私にとってはいい迷惑だ』
「……スタンドなんて妙なモンが見えるようになるしな」
『私にも幽霊がいるとかでDIOやら財団やら奇妙なことに巻き込まれて』
「……」
『挙げ句の果てに命まで狙われるなんて、ね。………いや弱気になってなんかないから。ただの現状確認というか、』
「……」
(ポンと秋本の頭に手を置かれる感触)
『!』
(既に立ち上がって歩いている承太郎に、スタープラチナが重なるように消える)


『今の、どっちが(ネイビィ・ソードを見ると同じように驚いたような雰囲気で固まっている)……どちらも自分、か』
『ヘンな感覚だ』
(秋本が笑うと、スタンドは不思議そうに首をかしげた)

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