それ俺のスタンドです | ナノ



「中々足が速いのう」
「ボール投げは標準、持久力もまあ合格だな」
「瞬発力がスタンド能力保持者として致命的だな。きみ、うかうかしてたらそのうち死ぬぞ」
『年少になるにつれ少しずつ辛辣になるの止めてくれないか』
「お疲れ様、ほれタオルと水分だ」
『アヴドゥルさんがすごい優しい。ありがとうございます』


「次ここに来る日にはスタンドのステータスを測る。と言っても射程距離などの簡単なものじゃ、初日だしな」
『はい。…………いえ、あの』
「どうした?まさか出せないなんて事はないじゃろう」
『それがですね、私が任意に出せるわけではないんです。攻撃を受けたり身の危険が迫らないと無理なようで』
「そうじゃったか……そこまで分かっていると言うのならば、悪いことを聞いてしまった」
『大丈夫です。相手は寸止めしてくれましたし。ねえ、承太郎?』
「(こいつまだ根に持ってやがるな)」

「(承太郎が窮地を救った感じか?……まあ良い)ならば尚更気を付けたまえ。相手がスタンド使いでもそうでなくとも、キミは男性の力には敵わんのじゃから」
『……そこはどうしてもひっくり返りませんからね。肝に銘じておきます、ハイ』
「(ほほう)」




「迎えの車が来たようですな」
「それじゃ、皆行きましょうか」
『ウィ』

(少し離れた場所で)
「承太郎」
「何だ、おじいちゃん」
「良い彼女を持ったようじゃなッ!賢くてカワいい子じゃのう、ギシシ」
「……ダチだっつってんのによ、この色ボケじじいが」







(更に離れた場所)
「……アイツらがそうなのねン。成程情報通り、しかし見慣れない女がいるけど……

     まあいいか」

(人影は消え去った)

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