それ俺のスタンドです | ナノ
おもひでもろもろ


“前回から数日後”
「あ、やあ越美」
『そういうきみは花京院典明』
「何故フルネーム」
『私の監視はどうだ』
「君ちょっぴり根に持っているだろう。安心しなよ、上々だ」


(暫く無言で通学路を歩む)


「ねえ、この前言っていた事だけどさ」
『ああー………あれか。承太郎の居ないときを見計らって来たね?』
「人聞きの悪い。で、承太郎が君の舎弟ってのは本当なのか」
『まあね…………話してやろうか?あいつが来る前に少しだけ』
「是非」



〈回想 1年生・4月〉

「テメえーコラッ!!今この俺様にぶつかってきたのは誰だーっ!?」
「え、と………スミマセンボクです」
(そろりと手を挙げた大柄な青年の制服が乱雑に掴まれる!)
「ぐっ」
「見ねえ顔だな…………あ?………喧嘩売ってるってんなら買ってやるぜェッ!」

「あの、その、すみません。ただボンヤリしてたんです(面倒なことになったなあ……殴られて制服が汚れたら、母さん心配するだろうなあ)」
「ならクリーニング代と迷惑料ってことで有り金全部!出して貰おうか」

「エッ!?な、なんでですか!!肩がぶつかったぐらいで!!」
「ぶつかったぐらいで、だとォー!?てめえタッパはあるが一年坊だな、一年は最上級生の言う事を何でも聞かなくちゃあいけないんだよこのスッタコ!!」
「そ、そんなあ……!!」


キンッ(上級生チンピラの股ぐらが勢い良く蹴り飛ばされる!!)
「ハッ!!?ぐ……グォ…………オ……」(青年の制服から手を離し、その場で悶え始める)
「う、うわ……痛そう……」

『ニーちゃん、大ジョブだったあ?』
(チンピラの背後から目つきの悪い少女が出てくる)

「あ、はい。貴女は……?」
『あ、コイツそんなにカネ持ってないなぁ。迷惑料として貰っとこ』
「えっと、」
『にしても良い体してんネアンタ。私好みの上腕二頭筋。将来性抜群って感じ』
「あの、お名前を」
『大胸筋もベリーぐっどだ。●乳音頭とか踊れる?弾力も見た感じ中々……』
「話を、話を聞いてください……!!」


〈回想終了〉





「……僕には……何から指摘すればいいか分からないけれど……
             
              

         セクハラは犯罪だろう」
『仲良くなった後にちゃんと謝ったさ』
「(不安しかない)それにしても、ホリィさんから聞いた承太郎の昔話と照らし合わせてもだ……全く信じられないぞ!?あのド不良が爽やかな好青年だったって!?しかも変わらず女の子に人気があるなんて……僕は……私はッ!!」
『落ちつけテンメイ』
「てめーも十分女共に色目使われてんだろーが」
「ぐっ……しかし物心ついてから今まで周りと関わりを持たなかった僕にはなあ、あれが物凄く嫌味な奴にしか見えないんだよ!!」
『でも友達だろ?』
「実は親友だと思ってる」


「フッ……やれやれだ。俺もてめーとは気が合うと思ってるぜ」
「承太郎……!!ってアレ、いつから「ただしド不良っつったことは気に食わん」」
《ドグォオオオッ!!》
「ひでぶっ」


「仲直りの握手の代わりだ。安心しろ、手加減はしてやった」
(承太郎はクールに登校した)
『無茶しやがって……』

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