それ俺のスタンドです | ナノ
修行ですって?


「という訳でおれの家パート2だぜ」
『さっきからアンタどこ向いて話してんの?』



『成る程、スタンド操作の修行………ですか』
「そうだ。承太郎と花京院からことの顛末は聞かせて貰った。能力の一部が判明したとはいえど、まだ十全ではないのでな………経過も報告せねばならんしな」
「能力をはっきり断定するためでもあるんですね」
「そうだ。従ってその詳細だが、まず場所は「おれの家だ」はっ?」

「おれの家だ。文句あんのか」
「さ、流石に警備や監視が行き届いた場所でなければ許可できんッ!残党やスタンド使いを狙う奴らに襲撃されるかもしれん……それに彼女の力が暴走した場合どうやって止めるのだッ!」
『私は別に承太郎の家でいいんだけど』
「な、何故だ!一般家屋よりも安全面で優れたSPW財団の方が、」

「テメーら、こいつを実験動物扱いする算段でもしてンのか?ア゛ァ?」
「えッ!?まさか……そんなことする筈が無い!そうでしょうアヴドゥルさん!!」
「…………ああ…………そうだ………私にはそんなつもりは………毛頭無い」
「そりゃあオメェにはな。だが財団の方はどうだろうな?」
「なっ!君はジョースターの血族を守り続けてきた彼らを侮辱するつもりか!?」
「別に侮辱した訳じゃあねえよ。だがな………こいつは俺らとは違う一般人だったんだ。ジョースターとDIOの因縁に巻き込まれたわけでもねえ。平和な日本でぬくぬくと過ごしてきた女なんだぜ」
『いつもは女扱いしない癖に』
「黙ってろアマ。そんな奴をいきなり財団に連れてくかよ?どうせ監視も警備も“コイツのため”……なんだろ?」

「……すまない、秋本さん」
『!?え、まさか本当に私の監視が目的だったんですか』
「ここまで来たら言い逃れはできんな……実はまだ残党騒ぎが収束していなくてだな。肉の芽を植えられた輩も世界中に、それこそ日本にも今だ潜伏しているという情報が送られてきた」
「………………そんな、越美が敵だと言うのですか!?」
「てめえだって疑ってただろーが」
「ぐっ……、ひ、否定できない」


「しかしまだ成人もしていない女性を束縛する、というのは私も疑問の念が生じていたところだ。聞いたところによると本当に残党でないか尋問にかけようとする過激派も中にはいるらしい」
『…………………!!』
(秋本がぶるりと身を震わせるのを、承太郎がそっと腕で引き寄せる)
「………続けろアヴドゥル」
「ああ。だからジョースターさんにも掛け合って、なんとかここで彼女の修行ができるようにしてみようと思う」
「最低でも3人のスタンド使いが近くにいることになりますからね。それに護身程度の鍛練と知識に留めておけば財団にも脅威として映ることはないでしょうし。説得の材料としてはまあまあでしょう」
「アヴドゥル」
「何だ承太郎」

「コイツはおれの……………ダチだ、ってこともじじいに伝えとけ」
「! ああ、了解した」



『………いいの?』
「甘えておいた方が良いと思うよ。君の修行には僕も付き合わせてもらおう」
「疑ってたことがバレた途端にこいつは………やれやれだ」
『まあ………ありがとう承太郎。花京院も、アヴドゥルさんも』
「自分を残党の可能性アリと疑っていたような相手に礼を言うとはね。承太郎、しっかり護ってやれよ」
「…………ああ、必ず」
『全く頼もしい男だね。




    流石私の元舎弟』「おいそれはっ」
(満足そうな秋本と慌てる承太郎を見て固まる残りの面子)

「「…………えっ?」」


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