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「君、瀬戸君でしょ?」

「あぁ?」


前方から声を掛けられて顔を上げると見知らぬ制服を来た男が3人。

髪の色がどいつも奇抜。アクセサリーもジャラジャラ。どこかの先住民みてーだ。まぁ、そんな冗談は置いといて。如何せん顔が悪だった。


…不良だ。初めて絡まれた。


「…いや、小山だけど。」

「嘘言っちゃいけねーよっ」

「あぁ、お前が高橋と仲がいい事は調べ済みなんだよっ」


…やっぱり高橋関係かよ。


「あっそ。…で、俺に何の用?」

「まだ自分の状況が分かってねーみたいだなっ」

「俺らは以前、高橋にボコられちゃって頭きちゃってるんだよねぇ」


どこでもケンカしてんじゃねぇよ高橋…


「あぁ、そうなの。でも俺には関係ない。」


俺がそう言うと不良たちが爆笑しだした。

だから、俺も一緒になって笑ってみた。


「何でテメェが笑ってるんだよ。」






…こっえー。さっきまで笑ってたのに…


「俺ら苛々してんだよね。君、俺らのサンドバッグになってよ。」

「お前には悪いが、恨むなら高橋を恨みなっ」


不良たちはいつの間にか俺を囲っていた。


ヤベェな。腕に自信あるったって、ケンカしたことねーし。相手3人だし。


まず、無傷じゃいられねーな。

「…いいぜっ、来いよ。全員病院送りにしてやる。」


俺は精一杯の啖呵を切る。


「…ふざけんじゃねーっ」

「ぶっ殺してやるっ!」


そして、どんよりとした空に拳の音が鳴り響くのであった。


 





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