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Pink switch
「なぁ上條、今日のパンツ何色?」
…事は特刑第一部隊総隊長、御子柴笑太の一言から始まった。
pink switch!
「………セクハラですよ、御子柴隊長…」
ぷるぷると可愛らしく拳を震わせて怒りを露にする第三部隊隊長上條璃宮、通称りっくん。辛うじて口許には笑みを刻ませているが、明らかに不自然に引きつっている。
「カタチ綺麗だし、やっぱピンクのTバックか?」
「(何故ピンク限定?!)あんた人の話聞いてんの?!…ΣΣって、どこ撫でてんのさっっキモイ!!!」
形を確かめるように、御子柴の両手が前から抱き締めるようにまわり、上條の小振りなお尻を撫で回す。
…というか鷲掴む。揉みしだく。 あぁ…俺の可憐で美しく気高い正に孤高の白薔薇ともいうべき隊長があられもない媚態を晒して変態総隊長に犯されてゆ…
スパーン!!
「瑞城!!アホなナレーション入れてないで、コレなんとかしてよ!!」
役立たず!!御子柴の髪を左右に毟るが如く引っ張りながら、おでこにトイレ用スリッパ(未使用なとこがせめてもの気遣い
)をクリーンヒットさせた黒瀬に、上條はあらん限りの罵声を浴びせる。
…流石は毒舌ツンデレ姫、相手が黒瀬(と書いて下僕と読む)だけあってその言葉には一切容赦がなかった。
「で、でもそんな隊長が好「聞いてないから」
虚しくも一蹴。
悲しみに暮れつつも、ちゃっかりそんな上條を盗撮することは忘れない黒瀬。その表情は恍惚としていたという。(そして後に愛する隊長によって没収、制裁という地獄を見ることとなる)←憐
「あれー?笑太くん、遅いと思ったら…」
上條くんと何やってるのー?と呑気に駆け寄って来たのは、第一の副隊長、式部清寿。←意外と曲者。
「御子柴隊長がいないと仕事が進まないのですが…」
続いて現れたのは第一の新人くん…もとい、藤堂羽沙希くん。
「おぉ、清寿に羽沙希」
いい所に!揉みしだく手はそのままに、満面の笑顔を見せる御子柴に嫌な予感を覚えつつも、注意が自分から逸れた今がチャンスだとばかりに上條は御子柴から抜け出そうとうっかり髪を毟る手の力を弛めてしまった。
次の瞬間、
「っっ離せーーー!!!」
両手をひとまとめに掴まれてそのまま吊されてしまうりっくん隊長。
絶妙な高さで壁に押さえ付けられてしまったため足が着かず、もがく様はさながら湖に舞い降りた白鳥の雛が必死に水かきをするようで何とも愛らしい。あぁ…あの美しくしなやかな脚で踏まれつつ「この雄豚が!!」と罵られたい…!!
「瑞城ーーー!!!
(心の声が丸聞こえ…!)いい加減にしないともうイジメてあげないから!!!」
この世の終わりのような壮絶な顔の黒瀬がデジカメを地面に落とした。丁度上條を100連写している最中であったらしい。そして黒瀬は泣き崩れるように蹲り…そのまま動かなくなった。
「!?ちょっと!聞いてるの!?コレなんとか…っ鼻息荒くてキモイんだけど!!」
「だって上條めちゃくちゃイイ匂いすんだもん…やば…勃ってきた
」
「っ変態死ね…!!」
「生きる!!あと、パンツ見せてくれ!!!」
「ふざけんな断る!!!
」
「…なんかよく分からないけど、愉しそうだね、羽沙希くん
」
「えぇ、まぁ…(楽しんでるの総隊長だけのような気もしますが…)」
「上條くんもはしゃいじゃって可愛いよね
」
「えぇ、まぁ…(はしゃいでるというより死にもの狂いで抵抗してるように見えますが…)」
「羽沙希くん………………
………交ざろうか
」
「えぇ、…………は?」
「笑太くーーーん、僕たちもまーぜてーーー
」
「おう!」
「はあぁぁぁ??!!!」
満面の笑みで駆け寄る式部に連れられながら(引きずられながら?)、世にも稀な藤堂の奇声と「来るなーーー!!!(泣)」という上條の悲鳴が法務省の廊下に響き渡った。
しかしその直ぐ後、任務帰りの第二部隊にセクハラが見付かり第一部隊(藤堂はとばっちり)は全員、鉄拳、制裁を食らったとか…。
元「で、隊長実際ぱんつ何色…?」
璃「はいてないに決まってるでしょ?!」
瑞元「……………」
強制終了。
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