だんだんと落ち着きを取り戻し、私は途方に暮れた
「これからどうすればいいんだ…」
ここはハートの海賊団の船の中
しかも自室である
成仏しようにも仕方が分からない…
「てゆうかなんで幽霊になってんの?あの世とかじゃないの普通…?」
疑問ばかりが残る
「あ、もしかして後悔が残ってるから成仏できずに居座ってる的な…?」
よく幽霊現象である原因の一つだ
「もし仮にそうだとしたら私の後悔ってなんだろう…?」
いっぱいありすぎて分からない…
兎に角、私は幽霊なのをいいことに色々試してみることにした
「やっぱり壁抜けは出来るんだ…」
試してみた結果、幽霊の定番である壁抜けは出来ると判明した
その他にも足は(透けているが)ある
さらに分かったことが、意識すれば少しの間物に触れるということと、声も聞こえるということだった
これには驚きを隠せない
しかしかなりの集中力というか意識しないと出来ないことも分かった
「あんまり意味ないよねこれ…」
部屋にある写真立てなどに意識して触ろうとしてみるがなかなかうまくいかない
これは練習がいるということなのか…?
「あーこれからどうしろっていうのよ…」
そういえばここは私の部屋でハートの船の中だ
今はどの辺りを航海しているのだろう…?
「…誰にも見えないから出ても大丈夫か」
そう呟いて私は地図があるはずだろうペンギンの部屋を目指した