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フラーテル広報日記7
"RE"birth"!覚醒の2012"
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2011年11月11日(金)14:00

TPPの抱える本質的問題

個人的には絶対に反対の立場です。

まるで農業の自由化だけが論点のように報道されているけれど、間違っている。

TPPに参加すると言うことは関税を自由にかける権限を失うことです。

その範疇は他国の例を見ると農業どころか食品安全基準、電気通信、法曹、医療、教育、公共事業なども対象になっている。

特にラチェット規定とISD条項は日本にとって不要どころか害悪以外の何者でもない。


ラチェットとは一方向にしか回らない歯車のこと。
ラチェット規定とは
「一度決めたら途中でイヤになっても後戻りは出来ませんよ」という約束。

決めたことを改正できないのだ。


ISD条項はサイテーである。

日本の法律や安全基準で決められたものに対して、「利益」「不利益」という観点だけで外国が口出しをすることができるようになってしまう。

国民健康保険や社会保険が日本にはあるけれどアメリカにはない。
アメリカにあるのは民間の保険会社だけだ。もしこうした分野にTPPによりアメリカが参入した場合、
当然既にある健康保険や社会保険がアメリカ側から見て「邪魔」になる。


そしてこれらをアメリカ側が廃止しろ!と言ってきた場合、日本は当然反対して「イヤです」と言うでしょう。

するとこの問題は国際投資紛争解決裁判所に持ち込まれて裁判にかけられることになる。

この裁判所はあくまでも投資という側面からしか物事を判断しない、自由貿易を守る使命を持った裁判所だから、日本人にとって必要かどうかとか無くなったら困るとかは考えない。

この裁判で日本が負けると自由貿易を阻害したとして多額の賠償金を支払わなくてはならなくなるのだった。

いま例にあげた健康保険や社会保険の件については、先日日本医師会が「医療や保険をTPPの範疇に含めないでほしい、そうなれば日本の医療システムは終わる」と訴え出ている。


韓国は日本に先駆けて韓国版TPPとでもいうべきFTAをアメリカと締結したが、ラチェット規定とISD条項ががっちり入っており身動きが取れなくなっている。

また同等の約束をアメリカと交わしたカナダは、環境基準や食品衛生基準などが厳しすぎると訴えられ、裁判で負けて莫大な慰謝料を支払ったあげく基準の引き下げを余儀なくされ、その結果基準に満たなかったアメリカの製品やサービスに無条件で市場開放しなければならなくなっている。


何しろこれは自由に貿易しましょうという多国間で取り交わされる通商条約なのだ。

効力は
国際条約>国内の法律・規制
なのである。

国内で許可されていない薬品や食品も入っているかもしれない。

そもそも日本の商品は医薬品食品工業製品電化製品、小さなピンやファスナー、文具に至るまで世界ではメイドインジャパンのナショナルプレミアムブランドである。

その品質を支えているのが厳しい厳しい規制と基準なのだ。

一時的な見地でOKしてしまうと、のちのちエライことになる。
誰がって他人事じゃなく私たちが。アメリカと自由貿易の約束を取り交わして、前より良くなった国は今のところ見当たらない。

どこの国も自国の市場に強制参入されて、国民の健康や安全を守るための規制すら緩和せざるを得なくなっている。

これはアカンと思ってもラチェット規定の歯車は後戻りを許さないため、どうにもならないのだった。


TPPは農業の自由化なんかではなく、自由貿易の名のもとで日本のあらゆる分野において海外の投資家の参入を受け入れることである。

少なくともそういった方向へ流れていくリスクを秘めている。

壁を取り払えばあらゆるものが入ってくる。


ラチェット規定とISD条項はTPP参加における最大の問題であり、これが報道されない&論じられない状態は異常だと思う。


だいたいね、国際投資紛争解決裁判所ってアメリカの銀行の中にあるんだよ(笑)とんでもないアウェイ試合です。


関税の自由化ではなく関税の撤廃、です。
これに伴って、厳しい基準に守られた日本の市場に外国のものが流れ込む。

日本の基準が厳しすぎて我が国のものが売れない、不利益を被っています!

という訴えすら裁判になっちゃうわけです。


カナダもメキシコも涙目。韓国は物凄く韓国にマイナスな中身をオッケーしてしまい、国内でも大論争になっている。当然だ。


日本がしなければならないのはメリットだけでなくデメリット、いやリスクの説明と理解を国民に求めること。

殆ど何の説明もなく先々に多大な影響を与える約束をしてしまうのはダメだよね。
こんな大事なことをまるで農業オンリーの問題として報道するメディアの姿勢も腹立たしい。


一度参加したら足抜け不可能のものだとどれぐらいの人が知っているだろう?


この数年の日本の外交はもうメチャクチャである。外圧に全く無抵抗なタコ殴り状態。

震災復興のプロジェクトにだってTPPは絡んでくるだろう。
国庫を空にして税金を引き上げて復興の道を進もうとしてもそこに外国の投資が入れば、投資家は不利益に対して意見できる、例えそれがその国の政府であろうと。


世の中には利益だけではだめな分野もあると思うんだが。

とにかくTPPが農業問題なんかではないこと、ラチェット規定は後戻りできない歯車であること、ISD条項によって強制的に基準緩和や基準撤廃を余儀なくされる可能性が高いこと


この3つも知らないで「ブランドものが安く買えるかも」とか言って賛成してる人はバカじゃないかと思うわけです。

本当に…
知らないことは罪だ。
そしてこの国は大事なことは知らせないという方向に加速している気がする。


なぜ今なのか
今ではなく来年でも再来年でも良いではありませんか。なぜ1日2日で決めようとするのだろう?

日本は迷っている。
アメリカは早く早くと毎日急かしている。


それだけでも中身の予測はつくではありませんか。
なんと、参加表明しないと中身を教えてくれないのですよね、TPPは。


毒が入っているかもしれないものを、美味しいよ!美味しいよ!と言われ、考えたり調べたりする時間も与えられず、食べますという約束をしようとしている日本。

しかも開けてみて毒だったとしてもやっぱりやめますとは言わず必ず食べます!という約束もしようとしている。

これらの約束を破って訴えられ、裁判負けたら莫大な賠償金を払ってお詫びし、毒だと分かっていても改めてちゃんと完食します、


もうね〜。


(時事話題)
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