何が悪い! | ナノ
初めて見る顔

 


「へぇ〜、有栖川蓮ちゃんかー。名前も何か可愛いなぁ」


忘れていた食事を再開させ疾風に蓮ちゃんの事を色々聞いた。
俺達と同い年で抱きたいランキングがぶっちぎりの1位。
現書記でその上かなりの女王様気質。
自分に言い寄ってくる奴は容赦無く雑用に使うらしい。
自分の可愛さを分かってて武器にするなんて小悪魔だなっ!
そして毎晩のように色んな男を、しかもたまに2人を部屋に連れ込むときた。
えっ、3Pですか蓮ちゃんっ!


『あっあぁっはやくっきなさいよぉっ!れんは両方におちんぽはめないとっイけないのぉっ!』


本当にいけないよレンちゃん。
命令口調なのに瞳が潤んでて乳首もビンビンにおっ勃ててその前後の名器におちんぽを…!
想像しただけで俺の愚息がフル勃起しそうになって慌ててその先の思考を止めた。
蓮ちゃん良いなぁ。早く部屋に帰ってもっと妄想したいなぁムフフ…


「……優」

自分の名前を呼ぶ声に反応して前に視線を向けると疾風の表情に息が詰まる。
いつも爽やかな顔と違って眉間に皺を寄せて露骨に不機嫌な顔をしてる。
疾風のこんな顔、初めて見た。

「優、今有栖川で妄想したのか?」

「へ?あ、うん…」

何でこんな不機嫌なんだろ。
妄想は今に始まった事じゃないのに。

「じゃあ、妄想の中での有栖川の姿はどんなの?」

「どんなのって、あのまんまだけど…」

見た目は見るからに美少女だし声だって女にしか聞こえないから手を加える必要ないしね。
不機嫌な様子にビビりの俺は小さく呟くように答えると舌打ちが聞こえた。
するといきなり腕を引かれて立たされる。

「いっ…は、疾風っ。どうしたんだよっ」

「部屋、帰るぞ」



一体どうしたんだよ。
腕に痛みが走るけど振り払う事も出来ず、ご飯を食べ終わる前に引っ張られるように食堂を後にした。


 


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