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布団を剥いでよいしょよいしょってベッドに座ってみた。
布団の中に居たから分からなかったけど俺、下、何も穿いてない。
はっはっ疾風さぁぁあん!
俺の部屋に入れなかったって言ってたもんね。
そりゃ替えのパンツ無いよ。
流石にパンツ貸したくないだろうし。
ノーパンにズボン貸したくない気持ちも分かる。
幸い、着てる服がおっきめだから裾引っ張ったらギリギリ隠れるけど何だかなぁ。
脚とか特に日に曝されないし白いから本当のもやしに見えてきた。
ちょっとは鍛えた方が良いかな。
「あ、良い匂い」
開きっぱなしのドアの向こうから物音が聞こえて良い匂いがする。
疾風、料理上手いよなぁ。
トントントンってリズム良く包丁が動いて野菜が切られていく。
良い匂いにつられてキッチンに行ったら珍しく綺麗な長い髪を結んで料理をするハヤテちゃんが居た。
いつもは服で隠された柔肌が後ろから丸見え。
俺の為に裸エプロンで料理を作ってくれてる。
『優君っ。もう居るなら言ってよぉ。ご飯、もう直ぐ出来るから一緒に食べようね?』
寧ろ、君を食べたいです。
ああああ!後ろからガバッていきたい!
そのままエプロン越しにおっぱいとか揉んじゃってあわよくばそのままキッチンでぇぇぇっ!!
「……優、出来たよ」
「はっ!」
ハヤテちゃんとのムフフな新婚さんごっこを想像してたら疾風の声で我に返った。
なかなか疾風が来ないなぁって思ったら脚をガン見してる。
どっ、どうせもやしっ子さ!
疾風に借りてる服が伸びるとか関係無く引っ張って脚を隠そうとした。
「そんなに隠すなら布団掛けたら良いのに」
持ってきたトレイを机に置いてから疾風が脚を隠すように布団を掛けてくれた。
本当に今日の疾風は優しい。
「じゃあ、冷める前に食べよ。何なら俺があーんってしてあげよっか?」
「いっいいよっ」
トレイをベッドの側の低い棚に置いてお粥を装ってくれる。
疾風のお粥楽しみー!
「はい」
「ありがとう!いっただっきまー…何これ」
「ん?野菜を入れたんだけど」
器を受け取って食べようとしたらオレンジとか緑のものが入ってる。
何で野菜入れちゃったの!?
これじゃお粥じゃなくて野菜雑炊だよっ!
「優はこうでもしなきゃ野菜食べないからね。鶏肉も入れてるからちゃんと食べなさい」
「……あい。いただきます」
野菜を見た瞬間ショボンってなったけどやっぱ疾風のお粥元い雑炊は美味しかった。
鶏肉万歳!
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mokuji]