徒然なるままに
中心



了・山総受?[こじつけ]( 本誌ネタバレ・ギャグ)



「山本もクロームもオレの友達なんだ!」

 マフィアのドンにしては優し過ぎる沢田綱吉のセリフはこれまた生温い言葉で、しかしながら込められた激情はどこの誰よりも熱かった。

「なら、オレ達もお供させていただきます!」
「行く資格はあるはずだ、友人としてな」

獄寺隼人、笹川了平もこれに続く。沢田は己の言わんとしていたことを汲み取ってもらえたことにより二人に微かな笑みを向けた。

 所が、スペルビ・スクアーロはこれをよしとしなかった。沢田の発言を甘い発言と見なし反論する。
 しかし、総指揮を取る9代目は沢田の意見を通すことにしてしまった。これではスペルビの腹の虫も収まり様が無いだろう。

 そんな所にまた一波乱。

「なら、私は了平ちゃんのお友達として行くわ〜」

ルッスーリアである。

「……ルッスーリア?」

 何故、とでも言いたげな笹川を始めその場の者全員が彼を見つめる。その視線をものともせずに彼女は唇を窄め了平に視線を投げ掛け甘い響きを乗せながら言葉を発した。

「だって、武ちゃんが傷ついてしまって了平ちゃんは悲しんでるんでしょう?友達の友達を悲しませるなんて愛の戦士ルッスーリアが黙っていないわよぉん!」
「ルッスーリア……!お前は極限良い奴だな!」

 何故か感動に包まれるボンゴレファミリー。
沢田の「愛の戦士にツッコミはないんですか!」と言う心の声を聞く者は一人も居ない。

「だったら、王子も行ってやんよ。雨には寿司で世話になってっし王子もトモダチ、ししっ!」

「俺は友達じゃねーが、個人的に了平を気に入っている。よって俺も同行してやる、沢田綱吉」

「俺はボスと一心同体!」

 次々と笹川と山本を理由にこじつけを述べるヴァリアー幹部。取り残されたのはただ、スペルビのみ。

「…………っ、た、……タケシは俺の友達だぁ、連れていけぇええ!」

 真っ赤な顔で雄叫びをあげるスペルビ。
 もはや沢田は収拾の付け方が分からず9代目に助けを求めるよう視線を投げ掛けるしかなかった。

「なら、私はクロームちゃんの友達ということで……」
「自重しろよ9代目!」


*こんな感じだったら良かったのに(笑)2010年8月10日(火)





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