「
可愛い尻尾が見えてるよ?」
腕
蛇×バイオロジィスト
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夜の帳は重たい。
深海に沈み込んだかのような重い圧力に全身が押しつぶされる。
──苦しい。
苦しい。
その海の名前は、後悔と言う。
それとも、良心の呵責だろうか。
息をするのが困難な程に、弱ったボクの心。
「また泣いてるの?」
暗闇の中から聞き覚えのある声がした。
音もなくベッドに侵入したその声の主が、背後からボクの体に長い腕を回す。
「スネーク015、また抜け出してきたの?」
「あなたが泣く声が聞こえたから」
「……泣いてないよ」
涙など出ていない。
「うん、じゃあ、泣かせてあげる。いっぱい、いっぱい」
明日はお休みでしょう? と、低く囁く声にギクリと体を強ばらせた。
流石、誘惑はお手の物、だね。
もちろん、それは人間が勝手に抱いたイメージで、何の根拠もないけれど。
彼を見ていると納得してしまう。
体に回された腕に次第に力が込められていき、きつくボクを抱きしめる。
足も絡め取られて身動きがとれない。
痛みを感じるほどなのにそこにある優しさを感じて、凍りついたつもりだった涙腺がじんわりと緩んだ。
「苦しいよ」
「うん」
「スネーク015?」
「うん」
ぎゅうぎゅうとボクを締め付けながら、後頭部に顔を擦りつける彼に溜息をつく。
ふうっと息を吐き出して、思った。
ああ、もう苦しくない。
……別の苦しさはあるけれど。
「スネーク015、頼むから、先に飲み物と軽食を用意させてくれ」
「! ふふ。そうだね。」
彼のセックスは長い。
彼に混じったDNAがそうさせる。
数時間で済めば良い方。
初めての時など、何日も巻きつかれて空腹と疲労で死ぬかと思った。
ベッドから身を起して、部屋に備え付けられたフリーザーを覗き込む。
背後の彼は離れようとする気配もなく、腰に回された腕が邪魔で大変に動きづらい。
「邪魔だよ」
「うん」
「こら、動けないから」
「……ねえ、博士?」
彼の問いかけに動きを止める。
「──誰がどう思おうが、私は幸せだよ?」
「……」
「こうして生まれて来たからこそ、ほら、博士をこうして抱きしめられるんだから」
大きな体がボクを包み込んだ。
腕にぎゅうっと力が込められて、綺麗な形の筋肉が隆起する。
「だから、幸せ」
日に当たらない皮膚は血管が透き通って見えるほど真っ白で、そこにぽたりと透明な雫が落ちて弾けた。
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ヘビの生殖は萌えます!!
2匹が頭の方かねじねじとしめ縄みたいになっていって、そのまま20時間近く。
固定する手足がない為なかなか成功しないそうで、実際繋がってからも数時間は合体したままだそうです。
萌えます!!
キメラの研究所。