「
会長^2」
会長軟禁された
02
都内某所にある幹家の別邸。
本宅と比べればこじんまりとしているが、それなりの広さがある屋敷に、今は最小限の使用人しかいない。
まかないのおばちゃんと、力仕事をこなすおじさんに、家庭教師。
執事の左ノ助は、本宅とこちらを隔日で行き来している。
それだけ。
だから、色々と自分でやらなきゃいけない。
まあ、それは、別に構わないけどね。
使用人は少ないが、その代わりに警備は物々しい。
あまり目立たないが、至る所にカメラや人員が配置されている。
何故なら、ここには暗殺未遂の被害者が寝ついているから。
幹時雨。
幹家の当主で、私の実の父。
私は幹雫。
時雨が中国滞在中に関係を持った現地女性との間に生まれ、何も知らないまま、この年まで関係者の手で育てられた。
時雨も歳だ。
体を壊して心細くなったのか。
先日、突然の呼び出しを受ける。
初めて聞く事実に戸惑う間もなく、生まれて初めて会った父。
何の感慨も沸かない……
と言う設定。
最後の方は暇だったので付け足してみました。
絹江さん一筋の私に限って、あり得ないんだがね!!
嘘だとしても、なんとなく嫌なんだがね!!
そう言う設定です。
どうも、雫です。
「あ、雫君」
「はい、雫です」
「? どうしたの?」
「あ、いえいえいえいえいえ。いしー先生。今から何しますか?」
「うーん、そだね、昨日の歴史の復習テストしましょうか」
「はあい」
ただ今、家庭教師とマンツーマンでお勉強中の雫君です。
何故ならば!
春から高校に通うのだ!!
高校を受験するのだ!!
そのお勉強です。
。あなんかね、絹江さんに勧められたんだよ。
時雨さん、お暇ならどう? って。
絹江さんのご実家は、私立学校を経営しているんだよね。
お義兄さんが理事長なんで、色々融通してもらえるって言われて……。
正直、私は暇で暇で堪らなかったんだ!!
その場の勢いで返事をしてしまったのを、今、少しだけ後悔しているよ。
侮るなかれ、中学生の学習内容。