童話体験 | ナノ

蛙③

「ここは少し赤い様だが。ふむ……」

尻の割れ目を辿っていたトードの舌が、青年に執拗に擦られた蕾に触れる。
僅かな刺激が、耐えるしかない雷の神経に過敏に捕らえられ、震える身に必死で耐えた。
「相当、敏感なようだ」
「っ！　……ぁあっ……」

嘘だろっ！？

戸惑う雷をよそに、微かに頭をもたげていた中心を大きな掌に包み込まれて、雷の上体を支えていた腕が崩れる。
大きく揺れるハスに恐怖を感じながらも、やわやわと揉み込まれる直接的な刺激が、雷の意識を逸らす。
冷たく濡れた掌の中で、自分が熱くぴくぴくと波打っているのが分かった。
突き出すように尻を高く上げた自分の格好が、揺れる水面に崩れて映る。

──卑猥だ……。

自らの事なのに、どこかぼんやりと、そう感じた。

固い蕾の回りを這いまわるように、舌の動きが変わった。
「……っや、なにし、て……」
ねっとりとしたトードの唾液が、舌の先で塗りつけられていく。
蕾の襞の間に塗りこめるような動きに湧き上がる違和感に、雷は肩を震わせた。

「ここを使用した事はあるかね？」
「……っぁ？　……なん、に？」
尻の直ぐ傍で囁くトードの吐息に、ぞくリと思考が遮られる。
雷は、やんわりと手で包み込まれている部分を擦りつけたいという欲求と必死で戦っていた。

「……ふむ」
トードは、納得したように頷くと、蕾の中心を穿つように、舌先を当てた。
そのまま、やわやわと先端を揺らしながら、僅かに奥へと押し入れる。
「ふぁあ、や……なに……っはぁ」
反射的に逃げる腰を、中心を包み込まれたままもう片方の腕でがっしりと抑え込まれる。
浅く穿たれた部分の襞に舌先を回すように押しつけられ、腰が揺れた。
「や、な、に……もっ……わる……」
丁寧に襞を延ばされる奇妙な刺激に雷は混乱する。

「っはぁあっ！」
入口付近を刺激していた舌が、急に奥に押し進められ、雷の口から大きな声が漏れた。
ずるりと入り込む違和感に背中が反り返る。
「……ゃはっ……わけわ、かん……や……て……」
雷は、圧迫感に息を荒くして懇願した。

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