童話体験
おやゆび姫
蛙A

するするとわき腹を探っていたトード手が、雷の胸元に移動した。
「……!!」
青年に擦られて赤く色づいていた胸の突起に、微かに触れる指先。
もう片方の手が太ももに触り、内股を撫で上げる掌に、腰から背筋へと寒気が走った。

言いようのない感覚に、肩がふるえる。
気持ち悪い。
隠すつもりもない嫌悪感は表情に出ているだろう。
その様子に気付かないのか、鼻息を漏らすと、トードの右手が突起を摘み上げた。
思わぬ刺激に反応して雷の体が跳ね上がる。

瞬間、ハスの葉が大きく揺れる。
カナヅチの雷の顔が一瞬で蒼白に変わった。
好色そうな表情を隠そうともせず、トードが舌なめずりをしている。

何なんだよ……。

青年の元で麻痺していた悔しいという感覚が湧き上がる。
スケールが違いすぎて、どこか夢のようだった青年と違い、トードの息遣いは生々しい。

「反応は悪くない……と、すると。確かめてみねば……」
ブツブツと独り言を言いながら、トードが雷の腰を抱えた。
「うっわぁ……」
反転する世界、揺れる足元。
身を固くする雷は、軽々と四つん這いの姿勢を取らされた。
慌てて身を捻ろうとすると、両手を纏めてハスの葉に縫いつけられる。
体格差で、敵う訳がない。
下半身に巻きつけていた布が捲りあげられて、トードの鼻息が尻に吹きつけられる。
気持ちが悪い。
「何しやがる……!」
抵抗の声を上げるが、トードの圧倒的な力と、ハスの上という心理的なストッパが働いて、暴れることができない。

「確認だよ、可愛い人。頭はあまり良くないようだね。」
「ひっ……ぅわ……」
ぺろりと湿った冷たいもので尻たぶを撫で上げられて、身をすくめる。
くっくっと後ろから聞こえる振動に、顔が赤くなる。
今度は、尻の割れ目をそろそろとなぞられた。

「……ぅぅぅ……」
呆気なく押さえつけられている自らの両手と、ハスの葉、波打つ水面。
自分の微かな身の動きでハスが揺れるのがはっきりと分かり、先立つ恐怖が身を強張らせる。
雷は、両手を硬く握り締めて耐えるしかなかった。


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