2.出会い
 

「…子………起き……」

「…、怪我は……けど」


なんだろう?

誰かの話し声が聞こえてくる

目を覚ますと見慣れない天上が目に入った


「ぅ…、…?」

「あ、起きた!」

「本当!?」


ここ、どこだろう?

私はさっきまでゼルダのゲームを…あれ、どのシリーズしてたっけ?

あと誰かにあったような気がするけれど…思い出せない

とりあえず起き上がって声のする方を見ると男の子と女の子が心配そうにこちらを見ていた


「痛い所とかは無い?大丈夫?」

「ぁ…うん、大丈夫」

「そう、よかった」


そういって女の子はふわりと微笑んだ

男の子の方も安心したような表情をする

でも、なんだか違和感がある

なんでだろう…?


「君、女神像の前で倒れていたんだよ。怪我はしてないようだったけど…揺すっても起きないし、日没だったから…ゼルダの部屋に連れてきたんだ」

「あ…紹介が遅れたけれど、私はゼルダって言うの」

「僕はリンク。よろしく!」

「私はななし。ゼルダにリンク、助けてくれてありが、と…う?」


うん?ゼルダ?リンク?

ゼルダの伝説、リンクの冒険…ゼルダ姫、勇者リンク?

あ、そうだ…彼らは私と違って耳が尖っている…!

さり気なく耳元に手をやると…髪の毛の感触がした

2人の反応からして、耳は見られていないと思う

とりあえず一安心だけど…え、これってトリップ?


「それにしても珍しい服だね。何処から来たの?」


え、この場合なんて言えばいいのかな…


「と…遠い所だよ」

「そっか!」


こんな回答で納得してくれた!?

私にとってはありがたいけど…


「あ…ここに宿ってないかな?」

「スカイロフトに宿は無いわ」


ここはスカイロフトっていうのか…

ゼルダの伝説シリーズはひと通りやってるけど聞いたことがない

お姫様や勇者様のようには見えないし、同じ名前なだけとかかな?

っていうか私、宿に行こうにもお金持ってなかったや…


「それに夜はモンスターが出没するし、危ないよ」

「そう、なんだ…」


モンスター、か

私じゃすぐにやられるだろうなぁ…

武器も持っていなければ体力もないし…


「あ、そうだ!スカイロフトにいる間だけでもここにいるのはどうかな?」

「でも、迷惑じゃ…」

「そんなことないわ。それに、困ってる人を放っておけないもの!」

「それじゃあ、お言葉に甘えて…」

「決まりね!私、お父様や皆に伝えてくる!」


そう言ってゼルダは部屋を出ていった

ここにはゼルダとリンクだけでなく、ゼルダの父親や、他の人もいるみたい

まぁ…とりあえず情報収集しようかな


「あの…」

「どうしたの?」

「よかったら、ここの…スカイロフトの事とか教えてくれないかな?」

「もちろん!じゃあまずは……」




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