(腐男子+不運な受視点)佐々木


俺は腐男子である。

二次元ホモォ(オリジナル小説はもちろん同人誌)を見るのが好きな腐男子である。
三次元ホモォはBLドラマCDのみハァハァ妄想フル回転で聞けるが目の前でリアル男子同士のガッツリとした砂を吐きたくなるようなイチャコラは見た事が無い。ちなみにホモの無料動画は怖くて手を出してない。

こんな俺は本物のホモォを見たいだけに坊ちゃん学園高等学校を受験……なんてせず、男子校を受験した。俺の頭は普通だし、スポーツも普通。金持ちでもないし実は叔父が理事長なんだ!ってわけもない。それに寮生活なんかしたらホモォ本を自由に読めないではないか!現実は厳しいもんだ。

だが!男子校でもホモォまではいかないがホモォに近いものなら見れる!男子は時に馬鹿をする生き物だ、ふざけあったり仲良し過ぎてホモ疑惑をかけられたり喧嘩されたら怖いけど基本仲良し!

仲良し5人グループで遊びに行ってたり遊ぶ約束したり、3人グループのやつらも部活の話をしてたりエロ話ししてたり……2人組は怪しい。2人組は普通の話の内容でも2人だけの甘い雰囲気(薔薇)が見えて目がカッ!と開いてしまう。2人組が体を寄せて耳打ちし合ったりなんかしたら夜のお約束ですか?!秘密の花園ですか?!って妄想が膨らむ。(本当は俺を気持ち悪いと言ってドン引きしてるのは知ってる。変換スキルでホモォにしてるだけだ)

ふふふふ、よきかなよきかな。


「おい、佐々木」
「あ、おはよう品野」
「おはよう……そろそろクラスメイトを変な目で見るのをやめろ」
「えーもう少し。今日の分はもう少し!」
「それと、いつものパーカーを着てるけど指定のカッターシャツは持ってきてるのか?」
「え?持ってきてないよ」
「今日は風紀の制服チェックがあるんだぞ。ちゃんと着てこなかったら脱がされて裸学ランで授業を受ける事になるぞ」


俺は改めて腐フィルターを除いて見渡してみると俺以外のみんなは普段着崩してるのに今日はちゃんと指定の制服を着て来てるではないか。

え?まさか俺だけ?俺だけパーカー?て、言うか脱がされて裸学ラン?!(佐々木の想像は受けっ子が学ラン1枚でごめんなしゃいゆるちてぇ〜!涙うるうる無意識に攻めを誘う男の娘の二次元イラストを妄想。だがリアルは下はちゃんと履いてる。上だけ裸である)


「うっそーーーー!!!嘘だろ!」
「終わったな佐々木。しかも風紀委員長は誰にでも手を出すゲイっていう噂だぜ?」
「何故だぁぁぁあ!!品野脱げ!俺のと交換しろ!!お前と風紀委員長のセクハラプレイを俺に見せろぉぉぉお!!!」
「誰がするかぁぁぁあ!!それとお前の唯一の友達を売るんじゃねぇよ馬鹿やろぉぉお!!!」


品野とギャーギャーワーワーバタバタ暴れながら揉めていると無情にも朝礼のチャイムが鳴った。

先生が出席を取り、運悪くクラスに風紀委員長が入ってきて俺に目をつけては公開処刑に風紀委員長直々に上の服を脱がされた。
それだけならまだ許せる。季節はまだ春でポカポカの陽気。上が学ラン1枚でも過ごせる。

だが、さらに運が悪く品野が言っていた風紀委員長はガチホモの噂は本当だった。脱がされるだけでは終わらず、乳首を触られ腰を撫でられ尻も揉まれた。泣いたさ。もう完全公開セクハラプレイという処刑を受けて泣いた。

さらにさらに運悪く俺は風紀委員長に何故か気に入られた。ガッツリ尻を揉まれた後に後頭部を固定されてガッツリキスされた。

なんで俺!なんで俺なんだ!!
俺じゃなくて他の奴だったらリアルホモォ万歳だったのに!なんで俺なんだ!!!
キスされた(舌を入れられそうになったが死守した)後、俺は屍になった。明日から尻を狙われる学校生活を送ると思うと灰になった。


「品野、俺、腐男子辞めるから助けて。俺の尻守って。友達でいてください」
「尻は守れないと思うが友達でいてやるよ」
「品野ぉぉぉぉお!」


ホモォは好きで見たくて大切だけど、友達の方が数倍大切だと改めて思いました。

−終わり−


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