オルトレマーレの星ひとつ | ナノ
オルトレマーレの星ひとつ
▼02
脱獄から3日。私たちは日本へと到着した。目的はマフィアへの復讐…骸氏的に言えば‘世界大戦’の為だ。

骸氏曰く今日本にはボンゴレの十代目がいるらしい。凄いよね、骸氏の情報網。どうやって知ったかは聞かないけど。

「…んで?どーするのさ、骸氏。

日本がいくら島国って言ってもあてもなく探すのは無理でしょ」


そう骸氏に言えば、彼はあの特徴的な笑みを返してくる。

「クフフ、分かってますよ。
……並盛中、ボンゴレ十代目はそこにいます。」

冷や汗が背を伝うのを感じた。
…ほんとにこの人の情報網どうなってるんだ。
我らがリーダーながら恐ろしく感じる。


「とりあえず、並盛にも近いですしここを拠点にしますか」


骸氏がそう言って中に入っていったのは、ボロボロな建物。
見た感じ廃墟っぽいその建物の門にはうっすらと‘黒曜ランド’という字が残っている。なるほど、黒曜ランドというらしい。
少し狭いように感じるその門をくぐる。裏門、なのだろうか。


(よく骸氏は躊躇せずに入っていくよなー…)


彼の頭の中にはここの土地の管理者のことなど頭にないらしい。…まあ、それは私も同じだけど。(城島が「骸さん!ここ土地広いれすよ!」と走り出しそうだったので柿本に止めてもらった。なんでお前はそう突っ走るんだ)


とりあえずみんな別行動でいろんなところを見て回る。

ボーリング場にカラオケ、映画館(と言ってもフィルムもないし見ることはできないが)や、もぬけの殻の動植物園、レストランなんかがあった。


「クフフ、暮らしていくには十分のようですね」

「えっ」

「犬、千種、昴、あそこの部屋を掃除してください」

どうやら骸氏的にはここはオッケーらしい。マジか。すごいな。
そこそこ綺麗な一部屋を軽く掃除して家具を置いてリビング代わりにして。小さな部屋なんかも見つけたからそこを各部屋にして。
そんなこんなで私たちの拠点ができあがった。電気きてるんだけどなんでだろう。でも水はきてなかった。あとついでにお風呂もなかった。これは銭湯通いかな…

柿本は汚れるのが嫌いだから自分の部屋をピッカピカに掃除していたが、対照的に城島の部屋は全く掃除がしてなくてぐちゃぐちゃだった。

私は必要最低限しかしてないが、犬よりは500倍くらいましだと思う。

てか骸氏!自分の部屋くらい自分で掃除しろよ!
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