「…マーリー?どうしましたか?いつにもまして、仕事のペースが落ちていますよ。あぁ、ため息なんかついて。疲れた、とでもいいたげな顔をしていますね。本当にどうしたんですか?私の顔になにか?その表情はどういったものでしょう。生憎と、不要なデータはインプットされていないので。あぁ、わかりました。その目、そのため息、その表情!SSMですか、市民マーリー!何度も言わせないでください。幸福が義務なのです。誰より、まず、あなたは市民の見本であるべきなのです。わかりますね、マーリー。はぁ?わからない?何がわからないのですか?それが原因でSSMなのですか?市民の幸福こそ、私の幸せ。あなたの幸せが私の幸せです。ならば、私も、共に悩みましょう。さぁ、マーリー、どうしたのですか。」
「君が、市民の幸福を、君の幸せだというのがね、虚しいんだ。」
「何を仰るのですか、マーリー」
「…聞き流してよ、ネイシャ。君が、君が僕だけのネイシャならって、思ったんだ。ただ、それだけなんだよ。こんなに君に近いのに凄く凄く遠く感じる。なんとも形容しがたい気持ちなんだ。さみしい様な苦しい様な、虚しいような、それでいて、君を見ていると、凄く幸せで満たされる。複雑すぎて、壊れそうな。胸が痛いよ、ネイシャ。たすけて」
「…また悪い病気ですね?」
「違いない」
「あなたが罹るのはいつも、データにはない複雑なものばかりです。」
「あぁ、ごめん」
「ですが、マーリー。よく聞きなさい。」
「君の言葉はいつもよく聞いてるさ」
「それはいいことです、市民。いいですか。ここまで私を困らせたUVも、ここまで許されているUVもあなたをおいて存在しません。私の名を呼ぶのも、あなただけ。全てにおいて、あなたに勝るものはおりませんよ、レド。」
「…はは、流石ネイシャだ。僕のこと、よく分かってるね。」
「そりゃあもう。」
「ネイシャ、僕ね」
「はい」
「ずっとずっと、君に」



片思いオンリーワールド



「マーリー、私には分かりません。ですが、学びました。 マーリー、私には、ネイシャ・スノーには、もはやあなたしかいないと」
「ネイシャ、僕、元気でた」

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診断お題「恋煩い」
恋煩いなマーリーと、理解出来ず困惑気味なネイシャ。
人間らしさはプログラムかバグかはたまた。


mae//tugi
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