07
「うわー、寝坊したくせにまだ寝るとか。頭の細胞が全滅する日も近いんじゃないの?」
これが最後、シズちゃんはついに完全にキレたようで俺は嬉しくなった。
やっぱり大人しいシズちゃんはつまらないからね!
最初っから本能のまま、力任せに行動しちゃえば良かったんだ。
紙パックを全力で投げてくる、シズちゃんの手にかかれば1枚のティッシュでさえも十分な殺傷能力を持つと思うんだ。
それを俺はいつもと同じようにかわしてみせる。
新羅は始まっちゃたか、なんて手を額に当てているしドタチンも苦笑している。
「あの鬼ごっこ、毎日飽きないもんだね。」
>本当だな。
「おーい、お前らいつまで続けるんだ。」
ふと、本当に何の前触れもなくさっきのことが頭をよぎった。
今は机の中にしまって保留にしていること。
シズちゃんが迫ってきているにも関わらず俺は立ち止まった。
「うぉっ、あぶねぇだろうが!いきなり立ち止まんじゃねぇ!」
うーんと唸ってから方向転換する。
それを不思議に思ったシズちゃんは俺に声をかけてきた。
残念ながらスルーさせてもらったけどね。
「ドタチン!」
後ろからドタチンに抱きついた。
そして俺は疑問を口にしてみた。
「みんなもだけど、進路どうするわけ?」
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