04
>臨也は毎日静雄のことを考えているんだな。
一瞬理解できなかった。
俺 が 毎日 シズちゃん の こと を 考えて いる だって?
ないないない!それじゃあまるで恋する乙女みたいじゃないか。
それに仮に考えていたとしても決してそんな甘い感情ではないし、むしろ殺伐とした苦いものだから。
セルティは続けてまた文章を作って見せた。
>私にはそう見える。
心外だ。きっとセルティは女の子だからわからないんだ。
こう、男同士の友情・・・あれ、友情なのかな?
とにかく、こう、俺とシズちゃんの間にあるものが!
まずい、俺としたことが動揺しすぎじゃないか。
「セルティはどうなんだい?」
話を摩り替えるべく、俺はセルティに尋ねた。
するとものすごい勢いで文字を打ち始めて、こちらに向けてきた。
>わっ私は別に…何もない!
とか言いながら新羅といい感じになっているのを俺は知っている。
そして今日のお昼はセルティも誘おうと言っていたのを思い出した。
きっと新羅が迎えに来るだろうと思い、セルティにそのことを告げると少しだけ嬉しそうな雰囲気を出していた。
>新羅が来るのか!?
「うん。良かったじゃない。」
>違う!そういうのではないからな!
うん、やっぱり恋する女の子は可愛いよね。
セルティこそ毎日新羅のこと考えてそうだな、なんて思いながら窓の外に目をやる。
「早くシズちゃん来ないかなー。」
(>やっぱりただの恋する乙女にしか見えないな。)
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