男女の別
2016.09.11.Sunday
『男女七つにして席を同じうせず』
……という言葉、皆様も聞いた事があると思います。
細かい所が違ってるかもですが、ご容赦を。
とにかく、『七歳になったらもう異性は隣に並ぶもんじゃないよ』というニュアンスの言葉です。
さて、朝鮮王朝始まると、国教は儒教になります。
国教……と言ってしまうと宗教みたいですが、とにかく国の根幹みたいに国民に叩き込まれた訳です。
例えば、儒教的観点から見る慣習に、
・親、主の犯罪を目下の者が告発してはいけない(国家反逆罪とか王室反逆罪は別)
・親、主が間違っていても目下の者が意見してはいけない
など、ちょっと理不尽なものもあったりする訳ですが、それは今は脇へ置きます。
それとは別に、
・女性は、家族以外の男性に顔を晒してはならない
というものもありました。
イスラム教みたいですけど、儒教にもあったらしいです。
そういう訳で、韓流時代劇や私の書く作品中のように、現代宜しくフツーに女の子が外を歩いたり、男の子と話したり、といった事は残念ながらなかったようです。
どーしても女性が外に用事がある場合、長衣(チャンオッ)やスゲチマ、ノウルで顔を隠したり、両班だったら輿に乗ったり、とにかく『家族以外の男性に顔を見られない』工夫に奮闘していたらしいです。
しかし、創作世界でそこまで史実に忠実にやると、はっきり言ってつまらないし、出会いはないし、ドラマチック期待できないし、のないない尽くしのバーゲンセールになってしまいますので、まあその辺は架空と開き直っても大丈夫でしょう(何が)。
―――以下、用語解説―――
※長衣(チャンオッ)、スゲチマ…頭から被る外套のようなもの。
時代劇を見ると、女性がマントのように肩に掛けたり、腕に掛けて持ってたりします(……あんまり意味がないかも/汗)。
※ノウル…笠の端から垂らしてある、シースルーの布。
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