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時は過ぎ社員旅行当日。
朝の6時に会社前のバス停集合で、ナマエとエースも時間をずらして行こうと思ったが時間がなく、2人同じタイミングで2号車と書かれたバスに乗り込んだ。



「ナマエ〜!こっちこっちー!」


「おはよう、ナミ。あら、皆なんか静かね、どうしたの?」


「あー、あのね、私があんた達が付き合ってるって言っちゃって.......ごめーん!」


「.....もう、」



軽くため息をつくナマエと対照的にエースはここぞとばかりにナマエの腰を抱いた。


「まっそーいうことだから。
ナマエはおれの女だから手出すなよお前ら!」


「エーステメェこの裏切り者!!!」



サッチが泣き腫らした目でエースを睨み付ける。
マルコはため息を吐き、ほかの男性社員も恨みがましい目でエースを睨む。
このバスは2号車で、バスは5号車まであるからこの噂が会社じゅうに伝わるのも時間の問題だろう。



ふたりはナミとロビンの前の席に着き朝早かった為爆睡。起きる頃には三時間のドライブを終えていた。


まずはホテルにチェックイン。
白浜と言えど流石大手企業、三ツ星ホテルの半分を貸し切った。
部屋割りは男女別なら自由で、ナマエはナミとロビンと。
エースはサッチとマルコとイゾウと一緒になった。



各自部屋で荷ほどきをし、その後は自由時間。
女3人は早速水着に着替え目の前に広がる海へと繰り出した。




巨乳美女3人組の登場に勿論砂浜の男達は燃え上がり、みんなして声をかけるタイミングを伺っていた。


「日焼け止め塗りっこしましょ」


ナミがそう言えばナマエははらりと水着の紐をほどき、むにゅっと効果音が聞こえそうな豊満な胸をレジャーシートに押し付けた。



女たちは日焼け止めを塗り終わり、軽く海に浸かり、ロビンが日焼けをしている間に屋台で何か買おうと海の家へ向かった。







「ナミ、私お手洗い行ってくるわね」


「ええ、じゃあ買っとくわね!」


少し離れたトイレに入り用を足す。
個室から出て手を洗っていると、鏡に人影が映った。



「誰.......?」


「ナマエさん....」



現れたのは見たことも無いような男。
酔っているのだろうか、顔を赤くし、息を荒げてナマエに近付いてくる。



「ここ、女子トイレよ」


「おれ、ナマエさんにずっと憧れてて......ハァ....なんて綺麗なんだ...」


壁に追いやられたナマエ。
男の息はさらに上がり水着の上からでもわかるくらい
勃起していた。

やばい、と思い逃げ出そうとするも、がっしりと抱き締められその胸を鷲掴みにされた。




「きゃっ!やめっ.....!」


暴れるも男の力には敵わずもにゅもにゅとカタチを変える豊満な胸。
無造作に揉みしだかれ、洗面台に押し付けられ下の水着に手をかけられ、ナマエはぎゅっと目を閉じた。


「おい、何やってんだ」


ふと響いた低い声。
そちらを見ればどす黒いオーラを出したトラファルガー部長が立っていた。


「ぶ、ぶちょ、こ、これは違くて...!」



「なにが違ェんだよ、クソ野郎」



かつかつと歩み寄り、未だナマエの上に覆い被さるその男を殴り飛ばした。
物凄い音を立てて個室に吹っ飛んだ男。
泣きながら立ち上がると、後ずさるように逃げ出そうとした
ローはその首根っこを掴む。


「てめえはクビだ」


男が逃げた後。
ローはへたりと座り込むナマエを抱き上げ、洗面台に座らせた。



「おい、平気か」


「ええ.........ありがとう、」



ずれた水着を直し、乱れた髪も直してやる。
ふと胸もを見るとくっきりとキスマークが浮かんでいた。



「何された」


「大丈夫、...ちょっと触られて、やられそうになっただけ、」

「....大丈夫じゃねェだろ。
お前は無防備過ぎだ、お前みたいな女が一人でふらふら歩くんじゃねェ」


「ええ、...わかった」

ローは持っていたタオルを濡らしナマエの胸元を拭いてやる。



「ポートガスと付き合ったって本当か」


「ええ、付き合ってるわ」


「.....おれの誘いは無視しといてか」


「.....ごめんなさい、今、悪いことしたなって思うわ」


「まあ、あんなガキ、どうせ飽きてすぐ別れるだろうな」

「そんなことないわ、とってもいい子よ」


「フン....」



そろそろ行かなきゃナミ達が心配してる、とナマエは立ち上がり、ローも一緒にトイレを出た。二人で人の賑わう砂浜を歩く。



「今度今日の礼に飯付き合え」


「ふふ..ええ、喜んで」


「それにしても、お前その水着やめろ。露出し過ぎだ」


「水着って露出するもんじゃない?」





途中アイスを買い、話しながら歩いていると、目の前から血相変えたエースが走ってきた。


「ナマエ!よかった....!!ナミがお前が帰ってこねぇって言うから.....」


「ああ、ごめんなさい.....大丈夫よ」


ホッとするエースだが、ふとその胸元にキスマークを見つけた。そして、隣にいるのはあのレディースキラー、トラファルガー・ロー。




「....エース?」


「....ってめェ!!!ナマエになにしやがった!!!?」

エースはローの胸倉を思い切り掴み怒鳴った。


「ちょ、エース!違うのよ!彼は助けてくれたの!」


「っ....助けた...?」


「トイレでうちの社員に襲われかけてた。そのキスマークもそいつのものだ」


「それを、彼が助けてくれたの」


エースは少し考えたあとぱっと手を離しナマエを抱きしめた。



「襲われかけたって.....大丈夫か?なにされた?どこのどいつだ、ぶっ殺してやる!」


「おい、そのまえにおれに謝罪はねェのか」


「あ、、ご...ごめんなさい!
あと、ありがとう」


「....あァ」



ローはそのままどっかへ消えていき、
エースは未だナマエを抱き締めたままでいた。


「悪ィ....ナマエ、本当はおれが守らなきゃなのに....ごめんな」


「あなたは何も悪くないわよ。わたしが油断してたの」


「いや.........でも、お前こんな格好してたら、ダメだろ」


ナマエの水着は黒の紐ビキニ。
だが少しサイズが小さかったのか胸が零れ落ちそうになっている。


「可愛くないかしら...?」


「いや、めちゃくちゃ可愛いけど!
........おれの 前だけで、いい」



エースは自分が着ていた薄手のパーカーを着せると、そのチャックを一番上まで閉めた。


「ちょっと...暑いわよ」


「だーめーだ!」







二人はナミとロビンとサッチと合流し、
海水浴を楽しんだ。


疲れてシートで寝てしまったナマエが起きる頃には海と空がオレンジに染まった頃だった。




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