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- ナノ -

03
カラン、




「いらっしゃ......い」


ナマエはマスターの表情が固まったのに気付き、入口を振り返る


「邪魔するぞ」


「確かあなたは...死の外科医、トラファルガー・ロー」


「お前は魂盗りのヘラ、だろ」


「どうぞよろしく」



ローと呼ばれたその男はナマエの隣の席にどかっと座り、酒を注文する。


「お仲間は?」


「いまは一人だ。たまにはな」


「そう。わたしも」


「お前はいつも単独だろ」


「まあ、そうだけど」




マンハッタンを飲みながら、じろじろとローの横顔を見るナマエ。



「..なんだ」


「別に。。綺麗な顔だなって。
イケメン外科医と騒がれるのも無理ないわ」


「お前が言うか」


「褒めてるの?ありがとう」


「....」


「マスターおかわり」


「はいよ」



特に盛り上がる様子もなく、ぽつぽつと言葉を交わすふたり。いや三人。




「なんでお前は魂盗りのヘラなんて呼ばれてるんだ」


「うーんとー..」


「神々の中でも最も美しく気高い女神ヘラのようで、その魅力に惑わされた者のハートと一緒に魂も奪って行く悪女だからだ。な?」


「..な?じゃないわよマスター。人聞きの悪い」


「なるほどな。海賊女帝よりタチが悪ィ。」


「ちょっとアンタ」






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