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02




「まったく、エルヴィンも酷いよねえ。
一月も経たずまた壁外調査なんて」

「...」

「ココなんかこの前来たばっか...って、聞いてる?
うわぁ 雨降り出したよ」

「、急激に天気が崩れている」



先程まで快晴だったのにいきなりなんの前兆もなく空は曇り雨が降り始め稲妻が走り出した。
おかしい、
そう思ったのも束の間、
目の前に広がる廃街の奥に落雷した。
そこの空だけ異様に雲が渦巻いている。


「リ、リヴァイ...これは一体」

「全員その場を動くな!!」



「おいおい、冗談だろ...」


落雷が収まったと思えば次は巨大なハリケーンが生み出された。こんな光景を見たのは生まれて初めてだ。
異様に荒ぶる竜巻は次々と巨人を吸い込んで行ってるようにも見える。
一体何が起きているんだ。



「じきエルヴィンと合流する、
お前は隊員達とここで待ってろ」


立体起動を打ち込み馬から飛び立つ。
一体空中に上がればその光景に思わず言葉を失った。
灰になったもの、半分身体を失ったもの、
切り刻まれたもの、全て巨人達だ。
一体何が....、



「....!!」



すっかり静けさを取り戻し雲が引いてく中、
差し込む光の中1人の女が佇んでいた。
地上に降り立った女神のように光るその女。
よく顔は見えないが恐らくおれを見ている。
まさか、これはコイツが...


「よかった..,あなたは 普通の人みたいね」


「おい、女
何者だ。
これはお前がやったのか?」

「...もしかして壊してはいけなかったモノかしら」

「...巨人を知らねえのか ?」

「知っているけど、私が知ってる巨人は人を食べようとしたりはしない」

「この惨状といい、一体 お前は」



目を顰める程の光が弱まり、
ようやくその姿が見えた。




「 、」

「私はナマエ。
...あなたは?」

「....リヴァイだ」



我ながら情け無い顔をしていたかもしれない。
女のあまりの美しさに、思わず間抜けな声が出た。



「リヴァイ、ね。
悪いけど私実は何故ここにいるかも此処がどこなのかもわからないの。
色々教えて欲しいんだけど、いいかしら」

「...兎に角、街の外に隊員達を待たしている。
まずはそこに移動する」

「ソレ、さっきみたいに飛ぶの?」

「....そうだ、捕まれ。
一緒に飛ぶしかねえからな」


そう言えば 女は躊躇なくおれの体に手を回した。
ふわりと香る女の匂い、
さらさらと顔に当たる白金の髪、
つい跳ね上がりそうな心臓を叩き 女を抱え上げ地を蹴った。





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