僕を毛嫌いする彼の攻略方法


「お前さあ……なんで、前田とやらねえの?」

そんな質問を友人のうちの一人にされた。教室での昼ごはんの時間帯。

「ヤリチンで有名なお前が、まだ前田に手を出していないって、七不思議の一つにまでなっているんだとよ」
「前田の親衛隊のやつらは喜んでいるみたいだけど、何で前田に手ださないんだよ?2股3股当たり前、会ったその日に喰っちまうお前が」
「お前ら……賭けしているだろ?」

俺が前田に何時手を出すか。きっと校内で賭けでもされているんだろ。で、こいつらはそのヒントが欲しいというわけだ。

「俺だって、前田と付き合った初日にやろうとしたぜ……」

したのだが。

「前田を脱がせてびっくりしたぜ。あいつ、顔はあんなに可憐なくせに、脱がせると凄いんだぜ?」

「それって、筋肉ムキムキとかか」

「まだそっちのほうがマシ……剛毛バリバリだったんだ。あれは萎える……」

前田の顔に全く合っていない、体毛。筋肉があっても分かんないほど、剛毛に埋め尽くされていた。

「あの顔でか?!」
「そうあの顔で」

可憐な少女のような容貌を持つ、お姫様のような前田。
その前田が。

「胸毛ふっさふさ。腋毛ぼうぼう。腹毛から陰毛まで繋がっていて、脛毛で蟻んこ作れるくらい。いや、そんな言葉では言い表せないくらい。首から下で毛が生えてないところがないくらい、剛毛でふさふさしすぎてた」

俺の言葉に友人たちは言葉を失っていた。

「しかも夕方だったから、顔の毛まで伸びてて、キスしたときにあご髭がチクチクしていたんだ。あんな顔しても男なんだよな……」
「で、やる気なくしたと?」
「そう……ヤリチンで有名な俺でも流石にたたねえわ。っていうか、前田あれでよく俺に抱かれようとか思ったよな〜せめて毛処理くらいしてから来いよなっておもわねえか?」

っていうか、俺は毛が濃いやつは非常に苦手なんだ。今まで女みたいなやつらばかり抱いていたのも、毛が薄いから。まあ、やつらも男だから全く毛がないという訳じゃあないだろうが、お手入れをしているのかツルツルだからな。俺は毛が濃くないなら、攻め顔のやつでも抱いてもいい。そのくらい毛が苦手だった。

「お前、毛薄いしなあ」
「なんかお前のいいようだと、頭の毛が寂しい人間みたいだよな」

まあ、でも俺の毛がもともとが薄い。その上、俺が毛濃いの我慢できないから、自分でもエステとか行って永久脱毛とかしているからな。
なので、前田がぼうぼうのまま平気で俺に抱かれようとする心がまず理解できない。

「まあ、前田が今まで処女なのがよーく理解できた。あれじゃあ、襲おうと思っても、見た瞬間萎えるわ」
「ひでえ言い様だな」

といいつつ、お前らも笑っているだろ。
3人で笑っていると、カシャンと何か落とす音が聞こえた。

前田が弁当箱を落とした音だった。

「あ〜あ。前田ちゃんに聞かれちゃったぜ?」

傷ついたような顔で走って去っていったのだ。

「しょうがないだろ?たたないんだから。まあ、良い別れるきっかけになったんじゃね?」

俺は平気で3股位するが、それは別れるのが苦手だからだ。振るのが可哀想なので、自分から別れようと言い出すことが出来ない。なので、相手が俺に愛想をつかして、離れていくのをひたすら待つ派なのだ。自然消滅狙い、と言えば分かりやすいだろうか。

「ほんと、しょうもねえ男だよな。敬(たかし)は。名前、親つけ間違えたんじゃないか?」
「かもな」

ゲイで浮気性で平気で人を傷つける息子に敬なんてつけるんだから。



前田と付き合いながらも前の彼氏とも別れていなかった俺。部屋に連れ込もうとしたが、泣きながら走り去っていった前田が部屋の前で待っていて。
自然消滅派の俺は修羅場は避けたいので、今から抱こうと思っていた子は帰らせた。

「前田……俺のお前に対する気持ち聞いただろ?空気読んでくれよ」

何でまた来るかな〜っと、ため息をつきたかった。

「ごめんね……僕、でもでも、僕、敬くんのことが好きで」

「だからさあ……毛深い前田なんか抱く気失せて、たたないっつーの。悪いけど、生理的に駄目」

今更毛処理してくれても、もう剛毛体毛バリバリの見ているから、たたないから。

そう言えば、泣くだろうが幻滅して去ってくれるだろうと思った。

「良いの……敬くんがたつ必要ないよ。僕がたてば良いもんね」

「はあ?何?」

「僕が敬くんを掘れば問題ないよね。僕童貞だけど、頑張るから……」

「ちょっと、何ふざけたこと言ってんだ!俺はネコなんか死んでもやらねえぞ!」

「良いんだ……許可なんか要らないから」

俺は知らなかったが前田はこんな可憐な顔をして、レスリングをやっていたそうで。俺はタックルされて気を失った。ちなみに俺が全開前田の全裸を見てその筋肉が気がつかなかったのは、剛毛に覆われていて筋肉が目立たなかっただけで、実は筋肉もりもりだったようだ。



目が覚めるとM字開脚の状態で手足を縛られ、前田が俺の股間に頭を埋めていた。

「ひっ!お前何を!」

「あ、気がついた?……全然起きないから、おかしなふうに頭打ったか心配しちゃった」

心配しながらM字開脚かよ!病院連れて行けよ。

「ずっと敬くんの穴舐めていたんだ。敬くん毛深いの嫌いって言うだけあって、ここすごくキレイにしているね。お尻の穴に毛1つないもん……僕のお尻ぼーぼーなんだ」

「なら処理しろよ!」

「僕ね、肌が弱くて、除毛剤も剃刀も肌荒れしちゃうんだ。だから、無理なんだよ。敬くんは身体キレイだね。僕が全部舐めてあげる」

「やめっ!」

俺の尻の穴を舐めるって、まさかこいつ俺を犯そうと思っているのか!?

「お、お前ネコじゃなかったのかよ!まさか最初から」

「うん。僕ずっと敬くんを抱きたかったんだ……だからレスリング部にも入って身体を鍛えたんだ」

前田はそう言うと、俺の尻の穴を広げた。

「敬くん、すごく広がっているし、たくさん舐めたし、もう入れても大丈夫だよね?もう僕我慢できないんだ……」

「止めろ!お前みたいなボーボーのやつにやられるなんて気持ちが悪いんだよ!」

俺は本当に毛が嫌いだ。毛深いヤツなんか生きている価値がないとすら思っている。正直、尻を掘られると思うよりも、毛深い前田に犯されるショックのほうが大きい。

「ごめんね……でも生まれつきのものだからどうしようもないんだ、許して。敬くん僕の毛が見えないように目隠しをしようか?なら大丈夫だよね?……よしっと」

「ひあああぁあ!やめっ」

前田は俺に目隠しをすると、俺が文句を言う前にたぶんやつのちんこを挿入してきた。見えないが指の太さじゃない。これはちんこだろう。前田のボーボーにちん毛が生えた汚いちんこを突っ込まれた俺のショックは計り知れないものがあった。

「敬くんの処女もらっちゃった。すっごく嬉しい……敬くんのなか、すっごく気持ちいいよお」

うわずった声がキモイ。しかしキモイとか文句をいっている暇はなかった。

「ひっ!!や、やぁああぁあ。動かすなあっ……」

「どう?僕の腰使い。レスリングで鍛えたんだ。敬くんに喜んでもらおうと思って……グリグリするの敬くん好き?」

前田のちんこが俺の前立腺をグリグリと刺激して、前に後ろに、回転しながら押し付けてくる。しかもそれだけじゃなくて、前田のちんこが最奥まで届くと、俺の尻に前だの毛が触れて気が狂いそうになる。

ちんこは嫌だけど気持ち良いのに、毛の感触が気持ちが悪くて気持ちが悪くて。

しかも俺の意思に反してたってしまったちんこも前田の腹に擦られて、腹には前田の大量の腹毛があって。尻もちんこも両方前田に剛毛に擦られてしまっている。

「はっ、い、いやだあ。毛嫌っ!」

「でも敬くんのちんこ、たっているよね?このまま僕の毛に擦られながら敬くんイッて?」

「いやだ!死んでも毛でいきたくない!」

「僕の毛とちんこでいってくれないと、いかせてあげないよ?敬くん……敬くんの周りにいるような女のようなやつらなんか抱いても気持ちよくない体にしてあげる」

死んでもいやだと言い張っていたが、前田はどんなに懇願してもイかせてはくれず、腹の毛で擦った時だけ射精を許可し、尻にも毛を押し付けられた時に前田がフィニッシュをするから、それにあわせていかさせられて。



「あっ……毛、もっと毛ごしごししてっ!」

「毛だけ?」

「ちんこっ、ちんこも良いよ!」

「だったらあんな尻の穴がゆるそうなオトコたちに近寄ったら駄目だよ?敬くん」

「う、うん……」


毛は大嫌いだけど、前田の毛がないとイケない身体に俺はされていた。

嫌いなのに、前田のふさふさの胸毛に抱き済められるとドキドキするし、胸毛の香りに包まれて寝ると安心する。

ボーボーのちん毛に顔を突っ込んでフェラをするのがたまらなく屈辱的で、好きになってしまった。

もう俺は前田の毛がないと生きていけないのかもしれない。



(アホな話ですいません)


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