友情 3
「だ、だれ?」
「部活の先輩……ほら、部長の」
「お、男は好きじゃなかったはずじゃないの?ともは」
「う〜ん……そうだけど、春哉とやって目覚めたっていうか。男も悪くないかなって」
笑って誤魔化す。男が良いなんて思ったことはない。でも、こういえば、それなりに不自然はないだろう。
先輩いい人だから、お前も相談に乗って貰ったら?と笑って言うと、春哉はびっくりするほど表情をなくしていた。
「ひどいよ、ひどいよ、ともは!」
「なにが?」
「ともが女の子が好きだって知っていたから、俺ずっと我慢していたのに!男も良いんだったら、俺だってずっと好きだったのに!」
「それは……」
え、どうしよう。先輩のせいで修羅場になった。
「そいつとやったの?!何回?ともの可愛いお尻にそいつの汚いちんこ突っ込んだの?!」
「いや、まだだから安心してくれ……」
先輩のが汚いのかは知らない。
「本当かどうか確かめさせて!」
いや、脱がして尻みても、お前朝まで突っ込んでいたから、見ても分かんないと思う。
それよりも、俺のことが好きだったのか?これはヤバイ。
先輩と付き合うとか嘘ついてしまったので、春哉のことを傷つけてしまったのだろう。好きなら好きっていえよと思うけど、俺が病気みたいなこと言ったから言い出せなかったのだろう。
春哉は俺の尻をじろじろと見て、指を入れて確かめているが、やっていないものはやっていないし、朝やっていたんだから多少痕跡はあるだろうから、どうやって区別する気だ?
「……精液は残っていないみたいだね」
「だからやってないって……悪い、俺、嘘ついた。俺に依存して他に恋人作らないと思ったから、俺とやらなければちゃんと恋人作るだろうと思って」
正直に話したんだが、全く信じていない。
「その部長はともを狙っているから、そんな恋人の振りしようかなんて言い出すんだよ!ともなんか男とセックスするの好きじゃないのに、同情だけで俺とするんだから、その部長とだって簡単に抱かれるんだろ!」
同情で春哉と寝ているのは否定できない。
「部長は、死んで貰うことにして……ともは、どうしようか?足の腱でも切って、ベッドから動けないようにする?」