小説 | ナノ

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「橘や会長は冬休みバカンス予定はありますか?」


仕事中、副会長がそんなことを言い出した。そういえば、そろそろ冬休みが近くなってきたね。


「うん?…特に予定ないけど」


会長をチラッと見る。監視体制の下にいるので、冬休み俺って自由があるのか分からなかったから、何も予定入れていなかったんだよね。


「俺は家の仕事があるからな……接待や任されている仕事を片付けないといけないから、バカンスの予定はない。休みは働かされるからな」


「会長の家は昔から、長期休暇働かせる家ですよね」


そうなんだ。いや知らなかったよ。だって会長のこと知ったの、生徒会に入ってからだしね。

そういえば夏休みは、俺家に帰っていたな。ということは冬休みは自由?


「将来家を継ぐためには仕方がない。啓志との仲を認めてもらうためには、それなりの働きを今からしていないといけないからな」


俺との将来のためですか?


……いやすぎる。


っていうか、会長長男とか聞いていた様な気がするけど、男と関係していて両親が認めてくれるのだろうか。


「なら、橘は暇ですよね。会長忙しいし。グアムに別荘を買ったんです。会長以外の皆で遊びに行きませんか?」

「行きたいけど……」


会長許してくれるのかな。コテンと顔を傾げてみると、珍しく笑顔を向けてくる。いや、笑わない人じゃないんだけど、なんかいつも威圧感があって、純粋に笑っている笑顔は珍しいんだよね〜。


「行って来てもいいぞ。ただし、浮気はするなよ」

「え〜そんなに信じてないの?」

「大丈夫ですよ。ぼくたちとずっと一緒ですから。それに浮気なんて橘はしないですしね」


副会長は俺の浮気癖しらないからね〜っていうか、生徒会の皆、俺と会長が相思相愛の恋人同士だと思っているし。あえて誤解は解いていない。だってさ、この部屋で強姦されました★なんて言いたくないもんね。


「じゃあ、行って来い。俺の信頼を裏切るなよ」

「うん!ありがとう、会長愛してる!」


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