素直な時間




肩に重みがかかったかと思うとすぐ横には端正な顔があり叫びそうになったオレは悪くない
むしろ叫ばなかったオレを褒め称えてほしい

「グリーン、寝ちゃった?」

小声で聞いてみても帰ってくるのは規則正しい寝息のみ、完全に寝落ちてる
確かにジムの合間にこんな風にあってるのだから疲れていないはずがない、しかも今日は日がよく出ていて昼寝日和である
オレも今のショックがなかったら完璧夢の中だ
そばに座っていたピカがこちらの様子をうかがっているので人差し指を立てお願いした
特にちょっかいを出そうと思わなかったのか興味無さげにオレの胡座をかいている足の間で丸くなりこちらも寝息をたて始めた

「自由なやつらだなぁ、オレも言えたことじゃないけど」

首にかかる茶髪がくすぐったい、動けば起きてしまいそうなので耐えながらその髪質を堪能した
寝苦しそうに擦り寄ってくるのがたまらなく可愛い、いつもの場合だったら立場逆転しているからだ
オレがグリーンに擦り寄りグリーンがそれを甘受する
だから眠気を無理矢理吹っ飛ばしてこの時間を満喫しているのだが

ブルーがこの様子を見たら何と言うか
バカップルって言われるかな、それも良い

折角グリーンが甘えてきてくれてるんだし、もう少し堪能していたい
きっと口元は緩まってだらしない顔をしているだろうが、今回は見逃して欲しい

「もう少しこの時間が続くと良いな」

そう呟いてグリーンの頭に擦り寄ってみた




この時すでにグリーンが目を覚まし柔らかく笑っていたなんて気づかなかった





久々の更新です、しかも内容薄っぺら
この頃寒いです、耐性のない管理人はそろそろ冬眠の準備でもしようかと考えています


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