帰り道




夕日をバックに影が伸びる
放課後にグリーンと遊びに(むりやり連れ回した)いったらこんな時間だ
辺りに同年代のやつらが見られないからきっと皆寮に帰ったのだろう

途中で全力で競走したからオレもグリーンもかなり汗だくだ
こういう時って早く帰ってシャワー浴びた方が良いんだよな、ブルーが言ってた

でも

「だいぶ暗くなったな」

「そうだね」


そろそろ帰るか、グリーンが俺の顔を覗き込んで聞いてきた
もちろん、残されている答えはYESだ
これ以上遅くなってはいけないだろう


「じゃあ帰ろうか」


そういって歩き出した
でもそれを遮られてしまった
何にかって、グリーンが俺の腕をつかんだからだ

「グリーン?」

そしてそのまま寮とは違う方向に歩み始める

「ちょっグリーン!!」

「俺はまだこの地域になれてないからな」

だからなんだ
そう聞こうとしたけど、振り返ったグリーンの顔が嬉しそうに笑っていて言葉が出なかった

「少し遠回りしよう」

本当は寂しかったんだ
オレ達は成績で寮の部屋が変わるから、オレとグリーンの部屋は違う
帰ったら離れちゃうし、またルームメイト(としか思ってない)奴と一緒になる
それだったらグリーンと一緒にいる方が何倍も楽しい
だからオレはもう少し一緒にいたい

遠回りしよう

この言葉がどれだけ嬉しかったか
ほんの少しだけど、グリーンとの時間が長くなった

「うん!」

そうしてオレ達はいつもと違う道を歩む
この時、グリーンはオレの考えを察したのか
それともグリーンも同じことを考えてくれたのか
後者だったら良いな
そう思いながら二人は笑い合った、その手は未だに繋がれている

そうしてオレ達は、近い未来一緒に競り合って、頂点まで行き、離れることのない存在になることをまだ知らない



緑→←赤時代の学パロ
無駄事やってたら意味がわからない文章に
最初は部屋が違うけど中等部からは学年トップ同士で同じ部屋でイチャコラしてくれます


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