もしもだよ




ブルーがレッドの肩に寄りかかってこう言った

「私、レッドみたいなお兄ちゃん欲しいなぁ」

いったいどうしたのだろうか
目を丸くして聞いていたレッドが面白かったのか、ブルーはクスリと笑い出した
それを見て不満に思ってレッドは唇を尖らせる

「なんだよ」

「笑ってごめんって、でもお兄ちゃんが欲しいのは本当よ?」

いつも姉御肌なブルーにしては珍しい発言だ
むしろ、もっと可愛い妹が欲しい!なんて言い出すものかと思った
そう聞いたら、これ以上元気な弟たちが増えるのも問題でしょ、なんて正論を告げられる

「レッドみたいな優しいお兄ちゃんが欲しいなぁ、めいいっぱい甘えてやるのに」

「優しいかなぁ」

「レッドは誰よりも優しいわよ!」

そこは断言すると強く言われたのでこれ以上は言えない
個人的には他の奴等より性格が捻れてる気がするんだけど

「オレもブルーみたいな妹欲しかったかも」

「えっ、どうして!」

身を乗り出して目を光らせながら聞いてきた
それを見て少し苦笑する

「いつもは世話を焼いてくれるのに、甘えたいって思ってる辺り可愛いじゃんか。素直に甘えて欲しいって思うぜ」

「っ!!」

素直に発言したはずか、ブルーは驚いて目を見開きながら顔を俯かせた
何か気に触ること言ったかと聞いたら、なんでもなあと返された

「やっぱりレッドがお兄ちゃんは遠慮しとくわ」

「えっ、なんで?」

聞かないでよ、と返されてさらにわけがわからなくなる
レッドは気づかなかった、ブルーの顔が赤いのを

――もしも、レッドがお兄ちゃんだったら、こんな風に好きになれないもの

その分、めいいっぱい甘えてやろうと決心した






やっぱり赤←青になってしまった
私も赤みたいな兄さん欲しい!
優しく甘やかしてくれるようなお兄さんですよね、微妙にブラシスコンだと個人的に萌える


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