ルキウスとエドヴァルト
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オギュエリ(バレンタイン)
「オーギュスト様、今から狩りへ行かれますの?」
「はい、夕方までは戻りません」
「…わかりました。じゃあ、これ道中で食べてください」
「?」
「チョコレート」
「チョコレート?何故」
「何故って…バレンタインじゃないですか!シェーンブルーではチョコレートを渡す日なので、オーギュスト様にあげます!」
「あ、ありがとうございます…」
「チョコレートかかったカヌレなんで、溶けないうちに。あた…わたしが作ったんで味は保証できませんけど」
「君が?」
「文句あります?こー見えても、シェーンブルーでパパとたまにお菓子手作りしていたのである程度はできます」
「…狩りに行くの、今日やめます」
「は?わ、私の作ったのでお腹壊すと思って…!?」
「いえ。シェーンブルーでの思い出をもっと、聞きたいんです」
「は?」
「家族のことを語る君は、とても楽しそうだから…もっと聞きたくて…」
「…わかりました。じゃあ、お茶でも飲みながら」



ミルアイ

「アイザック様、アイザック様はチョコレートボンボンとまったく甘くないチョコレートならどちらがいいですか?」
「えーっと、甘くない方ですかね」
「お酒駄目ですっけ?」
「お恥ずかしながら…。酔うと記憶が無くなるのでできれば避けているんです」
「ほ〜〜?それは飲ませてみたいなあ」
「できればご遠慮したいなあ…と思っているんですけれど…」
「よっし、姉様夫婦とご飯セッティングして、ワイン用意してもらお〜〜」
「ミルカ様!ちょっと僕の話聞いてk」
「ミルカもお酒弱いからミルカ用のシャンパンも用意してもらおうかな〜〜楽しみ!!」
「ミルカ様…」
「何?」
「兄上はお酒大好きな人だからいいんですけれど…僕みたいなお酒苦手な男の人ってかっこ悪いですよね」
「そんなこと思ったことないよ?」
「でも、義父様もお酒強い方ですよね」
「父様?たぶんね。でも、父様の周りの人は弱い人いたし別に飲めなくたってかっこ悪くないと思うよ」
「…そうですかね」
「ちなみに飲めなかったの、シェーンブルー大元帥のケーヘンフェラー」
「うっそ!!!!???」
「ガチだよん。だから、アイザック様も飲めなくったっていいのー。ほろ酔いくらいで切り上げるように言うからさ!」
「(結局はお酒飲むのは決行するわけですか…)」



オギュエリ(結婚当初くらいの関係)

「オーギュスト様」
「どうしましたか、妃殿下」
「あたしの名前知ってます?」
「エリーザベト・アントニア(以下略)」
「あ、知っていたんですね」
「そりゃ…自分の妻の名前くらい知っていなければおかしいでしょう」
「そーですけどー。14日は空いてます?」
「朝から先代(メルキオール)と狩りの約束と、新作の鍵が…」
「そんなことだろうと思いました。」
「何故、14日を」
「バレンタインに決まってるじゃないですか!」
「ああ、…興味ないですね」
「王様になるとそういう祝日とか興味なくなるんです?うちのママもそうですけど」
「…」
「冗談です、オーギュスト様がそういうの興味ないのなんとなく、わかってますし…叔母様方もそう言っていたんで。」
「ご期待に沿えず申し訳ございません。」
「(ほんっと…あたしに興味ないんだな、この人…所詮政略結婚だもんな)」



澪と玉藻

「澪はさ、寒さに強いの?」
「寒いのは苦手…。今からの季節が憂鬱だよ〜。寝るときとかも嫌で嫌で…」
「あら、寒がりなの?って、指冷たッ!」
「指とか足の先はすぐ冷えちゃうんだ。冷え性?ってのかな。」
「人間って冷え性多いの?」
「わかんない…」
「あたし達妖狐は、体温高いから冬はわりと強い方なのよね。」
「玉藻は見ているだけで寒々しいよう…」
「さすがにあたしも寒いときは上着着るわよ。ほら、触ってみる?温かいでしょ」
「指、温かい…」
「兄者とか、寒い日には自分で狐火出して暖取っていたわ。兄者の側にいたら温かいんじゃない?」
「なるほど!宮にお願いしてみる!!」



エリーゼとシャルロット

「エリーゼ、貴女って要領はいいのに、性格悪いというか…ちゃっかりしてるというか…」
「…シャルロット、急になに?」
「昨日、勉強抜け出してサボっていたんでしょ?」
「よく知ってるじゃん。そうよ、勉強嫌いだもーん」
「嫌いでも、言われたことしないとダメでしょ」
「優等生のシャルロットに言われるの、なんか嫌〜。まるでママに説教されているみたいだわ〜」
「エリーゼ!」
「…勉強したってさあ。どーせ、あたし達はどこぞの王子に嫁がされるただの道具でしかないのよ。勉強したって無駄よ無駄」
「…そうはいっても、嫁いでから旦那が王様になったのなら、王妃になった私達も手伝わなければいけないでしょ?その為に国政とか歴史とか知らないと」
「…面倒くさいなあ。そんな『いい王妃』になんて、あたしはなれない。シャルロットはいい王妃を目指せばいいじゃん」
「エリーゼ、あたしは貴女と喧嘩したいわけじゃないの」
「喧嘩腰じゃん」
「真面目に話してるんだけど…ちゃんと聞いてる?」
「聞いてますよ〜。シャルロットお姉様。ママに一番似ている(性格)と称された才女様」
「…もう、お母様にきつく言ってもらおうかしら」
「あー、待って!ママの雷めっちゃ怖いもん〜!お願い!怖いから言わないで!ごめんってば!」



エリーゼとフォルシウス

「よっ、エリーゼ」
「貴方ねえ…せめて『妃殿下』をつけてくれないかしら。」
「同い年だし、他人がいない時くらいいいじゃん。」
「そーいうの、他人から見ると『私とフェルセン公爵は気の合う関係』みたいに思われんの。不倫とか言われるの気色悪いんで勘弁ね」
「はいはい」
「ただゴシップに変な事書かれるのが嫌なわけよ」
「あー、有名税?王族って大変だね〜。俺貴族でよかったわー」
「ところで何の用?あたし、この前陛下に頂いた宮殿の改装で忙しいのよ」
「プチトリアノンの、改装工事?」
「そ。元はメルキオール王がポンパドゥール夫人…ジェーン様にプレゼントしたのをあたしがもらい受けたのよ。陛下が鍵にデコレーションしてくれてね〜〜嬉しすぎて自慢したいんだけど見る?これこれ」
「(浮かれてんなあ)」
「どーんな気持ちでこの鍵にダイヤつけてくれたんだろう〜って考えるとニヤケんのとまらないのよね〜!フォルシウス聞いてる??」
「聞いてる。ほんと、エリーゼってオーギュスト陛下大好きだよな」
「当たり前でしょー。一目ぼれだもーん。たまーに『しっかりしろよ、男だろー!』って言いたくなるけれど、そこが可愛いって言うかー」
「わーかったわかった。惚気は勘弁してくれ。うぜえ」
「何よ、うぜえって!そう言うならたまにはアンタの惚気聞かせなさいよ!」
「そりゃー無理だわ。俺が惚れているのは手が届かない相手だからさー」
「難儀な恋してんの?お気の毒ねえ」
「(おめーのことだよバーカ!!!)」



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