メルジェーン
「ジェーン、いる?」
「はい、陛下。どうかなさいましたか」
「いや、なーんか最近忙しそうじゃん?よく留守にしてるというかさ」
「申し訳ございません、発明家の方の展示に行っていましたの」
「発明家?」
「はい。先日、ジャンバティスト様の叔父様に見に行かせた所ですよ」
「あー、シェーンブルーの大使のか。ふうん、面白いの?」
「ええ。そこそこ面白いですよ。陛下も今度見に行ってみますか?」
「やめとく」
「そうですか」
「シェーンブルーが本気で僕達と同盟結んだらどうなるんだろうねえ」
「…」
「シェーンブルーはこの前の戦で、ウィンザーの態度に相当苦労したみたいだし。こちらと組みたいと申し出る可能性はあるんだわ」
「はい」
「ただ、僕はシェーンブルーのエドヴァルトとはいろいろあったから。あの旦那にぞっこんなエステル女帝が納得するかわかんないけど」
「…ぞっこん、ってどういう意味ですか?」
「え!知らないの?ジェネーションギャップってやつ?!」

メルキオール(33)とジェーン(20)



ユーグとエステル

「そういえば貴方、幼い頃は今と違って温厚だったような気がするわ」
「黒歴史を言うな」
「温厚というか、泣きむ…」
「言うな」
「あの頃のまま成長していたら、優しいゲルマニクス王になったと思うと…」
「だから!泣き虫時代の事を言うなっていってんだろうが!!!」
「うるさいわね」
「そういう君は今より素直で子供らしかったのに。今ではクソ生意気なチビ女になった」
「生意気ですって?失礼ね」
「チビは認めると?」
「牛乳飲んでるもん!!去年より1mm伸びたの!!これでも伸びてるから!」
「でも154p」
「貴方こそ180pに1cm足りないじゃない!エドの方が身長高くてかっこいいもん」
「男の1cmなんてすぐ伸びる!君はもうとっくに止まってる!」
「なんですって!!!」


内容が小学生な喧嘩(二人とも王様



ディアナとエステル

「おい」
「おい、とは失礼ね。私にも名前があるのよ。『エステル』って呼んでもらえない?」
「…」
「なあに?」
「あんた、そんな名前なのか。『星』って」
「ええ。あら、ディアナは『月の女神』の名前よね」
「名前に似合わねえ見た目だけどよ」
「そんなことないわ。」
「世辞はいらん」
「お世辞じゃないわよ。星と月でなんだか運命感じるわ」
「勝手に感じとけ」
「じゃあそうする。ディアナ」
「んだよ」
「私、何があってもイシュトヴァーンからの恩は忘れないからね。貴女の国も居場所も奪うことは絶対にしないわ。」
「…勝手にしろ」
「そうするわ」
「…無茶だけはすんなよ。」
「わかってるわ」



ユーグとエステル
「…朝から君の顔を見るなんて、気分が最悪だね。口直しにコーヒー飲みたいくらいだ」
「その言葉、そっくりそのままお返しするわね。」
「可愛くない物言い…」
「うっさいわね、チェリー野郎」
「はぁ?!チェリーじゃないから!この年でチェリーとかあり得ないからな!」
「ねえ、むきになって言い返すとマジっぽいからやめた方がいいわよ」
「うるさい!」
「(無視)」
「(こいつマジで腹立つ…)」



澪と玉藻

「ねえ、玉藻の名前って本名なの?」
「違うわ。『玉藻』は本名じゃないのよ。」
「そ、そうなんだ…何で本名じゃないの?」
「それはね。私が生まれたときに、本名を使った呪術が妖縁や人間の土地で広がっちゃって。」
「…なんか、お祖父様から聞いたことあるかも。その呪術…」
「それで、私や兄者の母親が本名とは違う名前をつけてくれたの。まあ、澪なら悪用しないだろうし本名を教えてもいいわ」
「いいの?!教えて!」
「操。みさおっていうの」
「操…綺麗な響きね!」
「あら。誉められたのは初めてよ。嬉しいわ」
「玉藻に似合ってると思うもん。えと、宮もなんだよね?」
「そうよ」
「さ、流石にそうよね…宮にも聞いたら教えてもらえるかなぁ」
「ふふふ。さあねえ」



惟周と玉藻

「あら?花街にこんなお店なんかあったかしら?遊郭の隣に酒呑むところなんて…」
「いらっしゃい。あら玉藻じゃないの。さーさ、中に入んなよ」
「げっ!オカマ!は!?えっ…ちょっと!!」
「何呑む?一杯揃ってるわよ。大抵のものはあるわ」
「…キモい」
「キモいですって!何なのよ!せっかく新しい衣装手に入れたのよ!お世辞でも誉めなさいよ!」
「…意味わからないわ。キモッ」
「あ!どこ行くのよ!」
「別の店で呑むわ」
「甘酒置いてる所なんてうちの妓楼しかないけど?」
「…誰に聞いたのよ」
「花街随一の妓楼の楼主のアタシの情報収集力なめんじゃないわよ。まあ、兄貴と匂宮が話してるのを聞いたのよ」
「兄者ったらお喋りだわ」
「さーさー、どーすんのよ。酒のみたいならうちで飲めば?」
「女の子同席なら考えてやってもいい」
「じゃあ。看板娘呼ぶわね〜。初回様は安くするわよん」
「その口調キモい」



三兄妹

「安胤兄様、お誕生日おめでとう!」
「有難う〜!覚えてくれてたと?澪!」
「覚えてるよ〜!だって私の兄様だよ??安胤兄様、お話を書くのが上手だから硯をあげるね。」
「結構上等な奴やんねこれ…本当によかと?」
「うん!」
「ありが…」
「俺からも誕生日おめでとうな、安胤。ほれ、弓矢」
「…有難う、靖兄」
「刀のがよかったか?一応知り合いに刀鍛冶いるんやけど、時間かかるっていわれてなあ」
「刀もまあ欲しいっちゃ欲しかけど、俺は物よりも靖兄と澪と、抹茶の甘味食べながらのんびりしたかよ〜。俺だけ大宰府におるから、滅多にこうできんし」
「…そうか。なら、その方がええな。甘味なら食べに行こう。」
「あ、私カキ氷が良い!」
「今日はダメ。みんなであんみつ食べような」



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