※来神設定 臨也目線


















階段を駆け上がる。扉を勢いよく開ける。


そして、君の姿が視界に入る。


「シーズーちゃんっ!」

俺は大好きな広い背中に後ろから思いっきり抱き着いた。すると、その本人が額に青筋を浮かべながら振り返る。

「・・・い〜ざ〜や〜、てめぇいい加減にしろよ」

「キャー!シズちゃん怖いっ、ドタチン助けて!」

すぐ後ろにいたドタチンに抱き着つくと、やれやれといったようにため息をつかれた。

「おい、飯くらい平和に食おうぜ」

「まったくその通りだよ!せっかくセルティが僕のために作ったお弁当が、まずくなっちゃうじゃないか。ま、そんなことは有り得ないけど」

「あれ?新羅いたんだ」

シズちゃんの後ろで口煩くする新羅の存在に今気づいた。意外と影薄いんだよね、新羅って。

「・・・静雄、やっぱり臨也殺っちゃってもいいよ」

「マジか「ダメに決まってんだろ、つか飯食おうぜ」

ドタチン、ナイスアシスト!
俺は渾身の怒りを込めて、新羅を睨みつけた。何もなかったかのように弁当頬張ってるし。

「おい、臨也飯どこにあるんだ?」

「あぁ、なんか食欲ないから、いらない」

俺の言葉に、新羅が口から米粒を飛ばしながら叫ぶ。うわ、きたない。

「ダメだよ、臨也。ただでさえ君は細いんだから、しっかり栄養とらなきゃ」

「新羅の言うとおりだな」

ちょっと、ドタチンまで。俺高校生にもなって、友達から説教されんのかい。でも、なんか嬉しいかも。心配してくれてるし。

「大丈夫だって、朝ごはんはちゃんと食べてきたから」

「何言ってんだよ、朝ごはんはすでに胃の中に入って3時間で完全に消化されて・・・」

うわわ、新羅のうんちくが始まった。だから理系得意なやつは嫌なんだよ。

「・・・おい、臨也」

「何?」

低い声が響く。新羅がどんなに煩くったって、絶対に聞き逃さない優しいシズちゃんの声。

「これ、やるから食え」

スッと差し出されたのは、食べかけの苺ジャムパン。先程までシズちゃんが頬張っていたやつ・・・って、もしかしてこれって間接キス!!

「えっ、でも、シズちゃんのが無くなっちゃうじゃん」

「俺はまだツナパンあるからいいんだよ」

ツナパンをチョイスするシズちゃん萌え!って思ってる場合じゃない。シズちゃんと間接キスできるチャンスなんて滅多にないから、パンがものすごく欲しい。でも、恥ずかしい。

「・・・やっぱ俺の食いかけじゃいやか?」

「と、とんでもない!ちょうだい、お腹空いてきちゃった!」

俺は素早くシズちゃんからジャムパンを奪い、思い切りかぶりついた。シズちゃんはそんな俺を見ながら、頬を緩ませる。

「そんなに食いたかったのかよ」

笑いながら俺の頬に触れる。そして、頬についたジャムをすくいとってくれた。

「・・・で、そのジャムを口に中に入れて『臨也の味がする』『やだ、シズちゃんの変態』『だってお前が可愛いから』『もう、シズちゃん大好き』『俺もだ』みたいな展開はやめてよ。一応ここには僕と門田君がいるんだから、慎んでほしいね」

新羅の言葉は、まるで呪文のようだった。俺とシズちゃんは、入りかけた二人だけの世界から現実に戻される。

「し〜ん〜ら〜!!殺すっ、ぜってぇ殺す!」

静ちゃんは新羅に向かって襲いかかった。が、新羅はヒラリと避けて全力で走り出す。

「ひいいぃ!」

「はぁ・・・飯くらいゆっくり食わせろよ」

新羅の悲鳴とドタチンの溜息が一緒に聞こえてきた。

でも俺の頭の中は、シズちゃんが俺の頬からとったジャムを、あの後どうするつもりだったのかという考えでいっぱいだった。




























噛み締めた幸せ

(甘い甘いジャムと共に。)























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おいおいw
テストなのに更新率が高いという(笑)


今回は来神組のお話ですた^^
ほんとあの4人好きすぐる!!

特にシズイザ←ドタに新羅は傍観者みたいな感じが萌え死ぬであろうぞw

このサイトの臨也はつねにシズちゃんラブな仔ww



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