※若干イザシズ
池袋の薄暗い路地裏の奥で、人を殴る鈍い音が響き渡った。額に青筋を浮かべた静雄は、傷だらけで横たわる臨也を蹴る。
「はっ、ざまぁねぇな臨也。」
臨也はゆっくりと上体を、鋭い紅い瞳を光らせ静雄を見た。
「・・・ははっ。ほんと容赦ないね、シズちゃんは。」
臨也は少し油断していて、いつもより動きが鈍かったせいで、静雄の攻撃をもろに受けてしまったのだ。
「・・・・今日のところは見逃してやる。」
「あれ?俺を殺さないの?」
「今日はもういいっていってんだよ!!」
静雄は壁を殴り、その破片が臨也の頭上に降りかかる。
「ちょっとシズちゃん、今日おかしくない?」
「うっせーよ。・・・・・もう俺に関わるな。」
どこか寂しげな顔をする静雄。臨也は不思議そうに静雄の顔を覗き込んだ。そして痛々しい切り傷だらけの口元を歪ませて笑う。
「ダメだよシズちゃん、俺に関わるなとか言っちゃあ。」
「は・・・?」
「シズちゃんはさ、人に愛されたいんだよね。でも、どうしたら愛されるのかわからない。だから俺と喧嘩するんでしょ?」
「ち、違うっ!!」
真っ直ぐ自分を見据えてくる臨也と目を合わすことができない。静雄は顔を俯かせて歯を食いしばった。ギリリ・・・と鈍い音が響く。
「どうやったら愛されるのか、俺に教えてほしいんでしょ?」
食いしばっていた口元が緩む。静雄は口内から、微かに血の味を感じた。俯いていた顔を上げると、微笑する臨也と目が合う。
「俺はね、教えてあげることはできないけど、シズちゃんを愛してあげることはできるんだよ。」
「・・・・・・っ!」
静雄は言葉を詰まらせた。喉が乾いてきて、上手く息を吸うことができない。臨也はひょいと立ち上がり、静雄の耳元で囁いた。
「愛してあげようか・・・?シズちゃん。」
次の瞬間、静雄は臨也の上に覆いかぶさった。馬乗りになりながら、臨也の胸倉を掴む。
「なんなんだよ、てめぇはっ!なんで・・・、なんで俺の中にズカズカと入ってくるんだよ・・・・!!」
ポタポタと臨也の頬に、上から水滴がおちてくる。それは静雄が流したものだった。
「シズちゃん・・・。」
「だからっ・・・だからお前なんか嫌いなんだよっ!!」
静雄は顔を右腕で覆い隠し、泣きじゃくる。臨也は静雄と向かい合うために上体を起こし、静雄の頭上に手を置きポンポンと軽く叩いた。
「ほんと、シズちゃんって、不器用なんだから。」
臨也は今までにないくらい優しく微笑んで、顔を上げた静雄の額に軽くキスをした。
愛しい君は天の邪鬼
(壁なんていくらでも壊してあげる。)
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初のイザシズでしたw
シズちゃん受けなにげに好きよwww←
ま、攻めは臨也限定ですけど^^
でもシズちゃんのキャラがよくわかんないことになった・・・←
ま、とりあえずシズちゃんは臨也に愛されたかったんだよっwww
な、なんかすいません(泣)
from西瓜