■温かい腕の中(ゼロリド)


「-------------っ、レイス!!」

手を伸ばし、叫んでも、届かない、救えない、守れない、失われた。

幾度となく繰り返し見た悪夢でリッドはまた朝を迎えた。
びっしょりと嫌な汗を掻き、荒い呼吸の中、そんなリッドの様子にどうしたよ?と覗き込んでくるゼロスの衣服を弱々しく掴む。

「絶対、死んだりするなよ・・」
その言葉にゼロスは少し目を細める。
「嫌だからな、オレ・・オレ、これ以上誰かが死ぬ所なんて・・っ」

リッドがぎゅっと目を瞑ると涙が静かに頬を伝っていく。
ゼロスはしょーがねーなーと似合わぬ苦笑を浮かべ、一息吐くとリッドを抱きしめて震える肩をポンポンと優しく叩いた。

「だぁ〜いじょーぶ、大丈夫だって、リッド君が俺さまを選んでくれたから、絶対に死んだりしねぇよ」

コツンと額をくっつけて、今度はリッドの頭を撫でる。

いつもは中々素直になれないが、今日はこんなにも不安なのだから、夢見が悪かったのだから、ゼロスが珍しく優しいのだから・・甘えたくなったって仕方ないと自身に言い訳を並べ立てて

「ぜったい、約束・・だからな」

そう言って、ゼロスの肩に顔を埋めた。
抱き締められる適度な腕の強さが心地良かった。自分が居て、相手が居る事を実感できたから。
それは、とても、


--オワリオワリッド--
ゼロスルートを選べば死にませんから・・(おま、身も蓋もないことを・・)
元はゼロスとリッドのssを読んだらゼロリドが読みたくなって書いたものです。
書いてからうpまでに時差があることが、文体見てるとなんとなく分かりますね(笑)
この二人は少し仲良くなさそうに描かれることのが多い印象ですが、ここの二人もリッドが素直になれなかったりゼロスがからかったりおちょくったりするそんな部分がありつつも今回の展開って感じです。
にしても管理人は同じネタを使いすぎでしょうか・・発想もボキャブラリーも貧困で実にすみません・・

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