社内恋愛7
2013/11/26 21:34

「当たり前だろうがっ俺は瞭毅と付き合ってんだ!お前とは違うんだよ!」

怒りと勢いに任せ、叫ぶように言い放つ。
溝山と東堂は違う。東堂は自分の恋人だからだ。
当然の事を口にしただけなのに、しかし川田は直ぐにその行動を後悔することになる。

溝山の雰囲気が、変わった。

「ならつべこべ言うんじゃねえ」

冷たく低い声が、薄い唇から発せられる。

「お前……っ」

「東堂と付き合ってて、お前がネコやってんならよお、てめえがメスだっつー自覚はあったんだろうが、え?修吾ぉ」

「何を……っぐっ」

川田の顎を掴み無理矢理に視線を合わせてきた溝山の瞳。
川田が咄嗟に感じた感情は恐怖以外の何物でもなかった。
溝山の底の見えないような、暗く、しかし色素の薄い瞳。
無感情なようでいて激しい怒りを滲ませているその双眸に、完全に気圧されていた。





「うっあっやめてくれ溝山……!あああ……っ」

「っは、嫌がってるワリにガチガチじゃねえか、オラっもっと鳴けよ……!」

「やあああっ」

川田を貫いた溝山の雄は、溝山の怒りを顕しているように凶悪だった。
いつも川田を甘く切なく鳴かせる東堂のモノとは違い、本能ともいえるような荒々しさだ。

溝山の愛撫や腰遣いも巧みで、川田をどんどん追い上げていく。
しかしそれこそ、川田には耐えられないことだった。
無理矢理に強姦されながら、快楽に溺れていく身体。
東堂以外を受け入れさせられた事実に、精神はこんなにも引き裂かせれているというのに。

「なあ、気持ちいいんだろ?ローション使ってるとはいえよぉ、絡み付いてきすぎだろ。……ほら、俺のに出ていって欲しくねぇって、きゅうきゅう吸い付いてきてんじゃねえか」

「っはあっちがっ違うう……っ嫌だ、こんなの……っやだ、あっ!あっんんっ」

言葉でも執拗に嬲ってくる溝山に、川田は涙を溢れさせ首を振る。
違う。こんなのは違う。
これはこんな行為じゃない。
本当は、好きな相手と、想いを確認しあうための───

心では拒否しても、体内を抉る溝山のものに、確実に追い詰められていた。
その現実も認められず、ひたすらに嫌だと叫ぶ。
こんな現実も溝山も自分自身も全て嫌だ。信じたくない。

川田を拘束し、汗だくで腰をぶつけていた溝山が、息を詰めニヤリと笑う。

「……っそろそろ中に出すぞ……っ」

「え!?っひあっあっあ?!」

耳を疑うより先に、溝山の抽走が速く荒いものに変わった。



prev | next





comment


prev | next





comment form

Name

E-mail

URL

Massage

PASS



Master only?






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -