社内恋愛5
2013/11/19 22:09

強制的に腹ばいにベッドに倒され、衝撃に呻く。
間髪入れず背中にのしかかってきた溝山を、川田は首を捻り睨んだ。

「いてえっ何するんだ溝山!お前っさっきまでのは演技かよ!?」

「東堂の野郎に何か言われてんじゃねえかと思ってよ。……ま、こんだけ簡単にホイホイついて来るぐらいなら、杞憂だったみてえだな」

答える溝山が、川田の衣類を強引に剥がそうとしてくる。
何故東堂の名が出るのかと考え、川田は唸った。

「瞭毅なら、俺ら二人がベロベロにならないようにって心配してくれてたぞ。つかお前何してんだっベルト外すなって!酔っ払ってんのかっ?」

「ビール5〜6杯で酔うかよ。……へえ?東堂のヤツ、そんな言い方したのか。……馬鹿だな、鈍いお前相手じゃ、もっと具体的に注意してやんねえとって分かりそうなもんなのによ」

「な……!?」

正直、溝山はふざけているだけだと思っていた。
現場は体育会系だ。若いうちなど、ふざけてプロレス技をかけあうことも多い。

その流れだと思っていたのだ。
しかし、溝山にボトムと下着を一息にずり下げられ、そしてその言葉を聞いて、流石の川田も異変を感じはじめた。

これは、おかしな状況になっていないか?

「溝山よせよ、何だよコレ……男同士でこんなこと、ホモじゃねえんだからよ」

恐怖が沸き上がりそうなのを、茶化すような口調をとることで強引に捩る伏せる。
溝山がいつもの調子で「なんてな」等と乗ってくることを祈ってしまう。
それほどに、川田にのしかかり身体をまさぐってくる溝山の手は、常軌を逸していた。
冗談だ、これは悪ふざけが過ぎただけなんだといくら思い込もうとしても、晒された下半身の肌を這う溝山の手の感触に、怖気が走ってしまう。

「そうだぜ修吾。ようはそういうことだ。これからお前は俺に抱かれるんだよ、東堂じゃなくてな」

低い溝山の声。聞いた瞬間、衝撃が走る。全身で抵抗していた。

「ふざけるな!やめろ!嫌だ!」

「東堂に抱かれたんだろ修吾?お前ら臭くて仕方ねえんだよ、一線超えたって甘ったるい匂い撒き散らしてよお。それとも逆か?お前が東堂抱いてんのか」

溝山の筋肉質な厚い身体は、川田の動きを見事に封じていた。
暴れる川田をものともせず、尻たぶを割る手。
ひ、と川田は恐怖と不快感に息を飲んだ。

「綺麗なケツアナだな……まあ、俺としてはお前が処女だっつーならラッキーだが……この反応じゃ期待できそうにねえな」

川田の身体の反応は、男に抱かれることを知っているからこその怯えだ。
低く笑う溝山に、いよいよ川田は顔から血の気を引かせた。


 



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